…前回の続き
…水族館に着いた私と父親と母親とリン。
リンの障がいを予め知っていれば迂闊に「食」の話をするのは気をつけてもらいたいところだが、まだ水族館に入る前に母親がその禁を破る。
「とりあえずご飯でも食べよ」
と母親が口にしたのをリンは勿論聞き逃してはいない。
「ご飯食べるの?ねぇ、ご飯食べるの?」
とリンが目を輝かせている。
…やばい( ̄○ ̄;)
こうなってしまっては、もう他の話は耳に入らない。
行き当たりばったりな計画はリンの前では絶対にNGだ。
仕方ない…。
先ずは昼食にするしかないか…
ところが、水族館に入ると母親は久しぶりに来た事でテンションが上がり
「リンちゃん!せっかく来たんやから先ずは魚を見ようよ!」
と言ってお得意のビデオ撮影が始まった。
リンは
「え?え?ご飯は??」
と軽く混乱している。
そんな様子はお構いなしに母親は写真撮影用のボードの前に立って
(しかも並んでいた家族に割り込んで…)
「コビット!ぼ~っとしとらんとリンちゃんと私を一緒に撮影して!」
と言ってビデオカメラを私に手渡してピースサインをキメている。
…いや、ビデオにカメラ機能は付いてないし、順番抜かしてるし、リンがパニックになってるし…
だーーーっイライラさせんな(°□°;)
一方、父親は外食と阪神タイガースの応援以外に趣味も興味も特にない。
リンが困惑している事などお構いなしにどんどん先に歩いていってどこに行ったか分からない。
どうやらどんなレストランがあるのか探しに行っていた様だ…
…何か一言言ってから動けよ…(-"-;)
…うちの家族はとことん団体行動が苦手だ…。
…続く