2023年、今年で49歳になる。

 

バブル期に小中学生だった私は、大学生になるころには

バブルが崩壊、就職氷河期の当事者として苦しんだ。

特に一芸に秀でていない、いわゆる凡人の私は、

社会に出て戦える武器を持とうと、大学生になって

からも勉強し続け、サッカーも体育会に入り没頭した。

とにかく授業も練習もすべて出ていたので、毎日疲れ

過ぎていて、当時には戻りたくない。

高校、大学とアメリカに留学していたこともあり、

Believe in yourselfという英語に触発され、自分を信じて

〇クルートや野〇総研といった超一流企業を5社だけ受け、

 

(当たり前だが)すべて落ちたゲッソリ

 

もちろんもっと良い大学行っておけば、とかあるかも

しれないが、当時は社会から自分のやってきたことを

全否定されたようで、かなりヘコんだバツレッド卒業まであと

2ヶ月弱と迫った2月、転職雑誌「B-ing 海外特集」

で応募、新卒ながら中途採用でめでたく社会人になる

ことができた。やっと、一人前になれる気がした。

就職するのもやっとだったので、働ければ何でも良く、

働く意味は深く考えていなかった。

 

海外事業部という部署で本社勤務と、希望していた

ロサンゼルス駐在を経験した。日本と海外の掛け橋に

なれるような仕事をしたいと思っていたので、とても

良い環境だったが、自営業の家庭に育った自分には

何か足りない気がしていた。自営業は明日もわからぬ

ザ・不安定職、しかし同時に「生きている実感」を

感じることも多かった。そういう空気感が懐かしく

なっていた。

 

6年後、21世紀コーヒーを継いだ。

 

育ててもらった両親への恩返し、21世紀コーヒーへ

の愛着、挙げればキリがないが、とにかく再び

「生きている実感」を感じる毎日に突入した。

必要としてくださるお客様に感謝しながら、とにかく

一日一日を一生懸命終える毎日。

 

あれから、18年。

 

50歳を目前にして、今さらながら

「働くって、なんだろう」という疑問に至る。

自分は仕事を通じて社会の役に立っているのか、

仕事をすることは自分の人生でどういう意味を持つの

だろうか。基本的に生活のためだが、思いがその程度

だとお客様に必要とされる会社にはなれない。

 

働く意味をいろいろ調べると、アダムとイヴの

りんごの話から始まり、アダム・スミスやマックス

ウェーバーといった資本主義のテッパン人物、また

現代の経営者も数多くそうした書物を出している。

仕事を意味するトラバーユというフランス語が、

拷問器具を意味するラテン語から派生していることも

本を読んでいく中で知った。スペイン語もトラバホだから

基本的にあまりポジティブな語源ではないようだ。

 

仕事は毎日大変だし、私は早朝から働いているので

体もキツい。だけど、これを続けた先に何かある気が

して、今日もまた働く。スティーブ・ジョブズさんが

スタンフォード大学の有名な卒業スピーチで、

You can't connect the dots looking forward,

you can only connect them looking backwards.

予測して点を線で結ぶことはできない、振り返ったときに

線になっていたと実感できるものだ、という一説がある。

私はこれを「意味とか考えず、とにかくやって点を増やす」

と解釈して様々やってきたが、なかなか線にならない(笑

 

これからも当分、いろいろな本を読んで、もうすぐ

50歳になるオジサン「働くって、なんだろう」を

探求していきたいと思います。

 

長文失礼いたしました。