今野敏著’24年3月角川春樹事務所刊。 319頁
短編で10話あります。 1話平均30頁程度なので読みやすいです。 以前の短編ではそれぞれメインが変わっていましたが今回はあまりその傾向はなく普通に班で捜査活動をしていきます。
短編なので事件が起きてもすぐ解決しますが、中には非常に優秀な署員がいてあちこちの部署が自分の課にと狙いますが、本人は家業を継ぐことになったので警察を辞める、という残念な話も。
【幼稚園の運動会で一等賞を決めちゃいけないんだそうだ。そんな競争すら駄目だという。日本はいつからこんな腑抜けな国になったんだ?誰も戦わないから誰かを殺してみたかったなんていうふざけた奴が無差別に他人を殺傷するのを許しているわけだ】ーー成敗 191頁
同氏の小説からは時々本音を小説の中で登場人物に語らせているような。