中国人民銀行(中央銀行)は4月も金準備を増やした。これで1年6カ月連続で金保有を拡大した。

 7日に発表された公式データを整理すると,

人民銀が保有する金地金は約1.87トン増え、総保有量は2264.3トンとなった。

  金価格は人民銀など世界中の中銀からの強い需要に支えられ上昇。

  ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によれば,

   金購入量は1-3月(第1四半期)過去最高で,中国が最大の買い手

   人民銀が発表した4月末 外貨準備高は3兆2008億ドル。448億ドル減 

 

 FRB証券を7000億ドルぐらい持っていると推測される。とすると,引き算して約2兆5000億ドルの外貨準備高*(FRB証券以外)ということになる。日本のそれは1.2兆ドルだから日本の約2倍の中国外貨準備高となる。

 中国の景気が昨年減速してきたが,最近では回復してGDP当たりで5%ぐらいの成長率だとすると,金地金を4-6月(第二四半期)は0.5トンほど買い増しするだろう。数字はあてにならないが,いよいよ中国は米ドル紙幣離れを促進し金保有高を増やすだろう。ロシヤ・インドも同じ。だからドル紙幣はあまり続け,米ドル安になる。かくして金利ををFRBは上げざるを得ず160円では済まないだろう。繰り返すがサマーズ元FRB長官が金利上昇停止を宣言するまで米政府はブレながら金利上昇を推進するだろう。