5人目 新聞記者 56歳 ①

日本最大級のサイトでは、この年でアプローチがのべ200人以上きました。すごいモテモテでした。
まあ中には変なのもいるだろうけれど、とりあえず私は詐欺師だの変な男にひっかからずに済みました。

次の「お見合い」と銘打ったサイトでもアプローチはのべ100人くらいきました。
会員数はそれほど多くはありません。
ここからが本番です。
婚活の真骨頂です。

その中で、メッセージつきいいねをくれた人と、プロフィールの自己紹介が抜群に目をひいた二人にいいねを返すことにしました。

まずは自己紹介文が素晴らしい56歳です。
職業は新聞記者でした。
文章を書くのがうまい筈です。
非常にソフトで、全ての女性を持ち上げて
とても心地よくさせる技を持っています。

私の父もマスコミにいましたし、私も
いつかは印税で暮らしたいと神をも恐れない
野望を持っているので、
なんとなく話も合うかな?と思いました。

「いいねありがとうございます。
新聞記者さんてお忙しいのでしょうね。
お時間あるときで結構ですので、
色々お話し伺えたらと思います。
よろしくお願いします」
と打って送りました。
ド平日のまっ昼間です。

するとまもなく
「こちらこそよろしくお願いします。
休みが不定期になりますが、忙しくない時も
ありますよ。
色々お話しできたらいいですね。
どちらにお住まいですか?」
とすぐさま返信がきました。

おお、案外自分のペースで仕事をしているのだな?
夜は原稿みてしかめ面しているのかも知れないけど、昼間は時間あるのかな。
なーんて思っていました。

ところが「夜討ち朝駆け」という言葉は
新聞記者のためにある言葉でした。
そんなことはこの時、微塵も思い出せず、
「案外自由がきくのかも知れない」
と呑気で世間知らずの大バカ野郎になっていたのです。