4月6日、中国で赤野光信死刑囚の死刑が執行されました。私としては、「やっとか」という思いです。ここまで、刑の執行が遅いのは珍しいですし、家族との面会が許されるというVIP待遇に、赤野死刑囚は感謝すべきだったでしょう。
 こういうことを言うと、死刑の話題には必ず首を突っ込んでくるアムネスティや使命感に燃える人権団体などが、「なんてひどいことを言うんだ!」と言ってくるかもしれませんが、関係ありません。
 中国は、ひったくりでも死刑を適応する国です。麻薬に関して厳しいということも誰もが知っている常識。そんな国で麻薬の密売をするということは、「死刑を覚悟でやったんですね?」という話です。同情の余地は1mmもありません。
 この件で、人権団体は、「人の命を奪っていない犯罪で死刑は厳しすぎる」などと言っていますが、麻薬は人の命を奪う可能性が充分あると思うのは私だけではないはずです。また、普段は「死刑反対」を謳っている団体が、「人の命を奪っていない犯罪で・・・」というのは、少し気になります。こう発言した時点で、「死刑に反対」ではなく、「殺人犯への死刑は良いが、それ以外の犯罪者への死刑はダメだ」というニュアンスに変わっているようが気がするのです。人権団体なんて、そんなものです。感情に任せて発言しているから、自分たちの主張がずれて伝わってしまう危険性にも気づけないのです。
 日弁連は「(日本政府が)執行を止められなかったことは極めて遺憾」などと言っていますが、執行停止が出来るほど、日本にパワーはないですよ。そんなパワーがあるなら、竹島を取り戻せていますし、対馬の韓国人を追い出せています。
 残りの死刑囚を助けたいのなら、日弁連が中国に行って説得すればいい。犯罪者のために、日本国が立ち上げる必要はまったくない。
 この件で、私が一番感じることは、海外で犯罪をした人間を擁護する必要があるのか、ということです。日本で犯罪をすれば、「人間の恥」ですが、海外ですれば、「日本の恥」です。「日本の恥」を守る暇があったら、「日本の誇り」を守るべきです。
 私も“日本の感覚”では麻薬で死刑は厳しいと思いますが、「やった場所が悪かった」と言うしかないでしょう。他に死刑囚にかける言葉があるとすれば、「もっとその国の法律を勉強してから犯罪をしろ」です。だから、「無知」は怖いのです。

 冒頭でも触れましたが、死刑の話題が大好きな「アムネスティ・インターナショナル日本」についても少し話しましょう。
 私には、感情だけで死刑反対を謳っているとしか思えません。死刑廃止を謳うのは、素晴らしいことですが、そこに被害者の人権をどうフォローするのかが入っていない。アムネスティから被害者の人権に関することは一切伝わってこないのです。
 「死刑は究極の人権侵害だ」。
それはそうでしょう。ただ、法に基づいた死刑が究極ならば、法もなにも関係なく急に命を奪われた被害者の方は、何なのか。被害者の方こそ「究極の人権侵害」を受けているではないか。
 まず、被害者を守ることを考えるのが、「人権」だと思うのですが、アムネスティは違うみたいです。そこが理解できない。
 それに、犯罪者の人権よりも紛争や飢餓で苦しむ人たちの人権を守るべきでしょう。「死刑反対」は私にしてみれば、「一番簡単な人権保護」で「簡単だからやっている」という風にしか見えないのです。時には、死刑反対運動の“片手間”に難民の人権保護をやっているように見える時もあります。




今回の件は、中国を評価するべきだ!
感情論だけで、「死刑はひどい」と言うのはどうなのか。
アムネスティも死刑反対を謳っている暇があったら、もっと大切な人権を守りに行け!
北朝鮮の拉致に関してはどう考えているんだ!
また「北朝鮮が許可してくれないから、調査できない」と言って逃げるのか?


後記:
私は、死刑賛成というよりも、「被害者と加害者が同じ空間で生き続けることに反対」しています。具体的に言えば、死刑で加害者を被害者から引き離すか、懲役200年で一生刑務所か。つまり、加害者を社会に戻すな、ということです。
死刑を廃止するならば、アメリカのような超長期の懲役刑を考える必要があると思います。「刑務所不足に陥る可能性がある」と言う人がいますが、今も死刑囚が“たまっている”状態ですから、超長期刑が出来ても、そこまで変わりないでしょう。
超長期刑で、働けなくなるまでとことん働かせるのが一番だと思います。
これにもアムネスティが反対するならば、「それなら、アムネスティが世界中の殺人犯を保護して、働かせてあげてください」という話です。言うだけ言って満足するような団体はいらないですからね。

ちなみに、今回は、中国だけがピックアップされて「死刑大国」のように報道されていますが、麻薬で死刑になる国は中国だけではないです。シンガポールもそうです。報道だけ見ていれば、中国だけに思えますが、それが、「マスコミのやり方」なのです。


■薬物犯罪で死刑に波紋、日弁連「厳しすぎる」
(読売新聞 - 04月06日 13:17)