本日(1月16日)、センター試験が行われたのは知っていると思います。このセンター試験で、「とてつもない違和感」がある問題が出題されていたのです。
 その違和感とは、「現代社会」の第1問の問3のこんな問題です。(問題はhttp://www.toshin.com/center/ から引用)


問3 日本における参政権の記述として適当でないものを、次の①~④のうちから選べ。

①国民投票法上、憲法改正の国民投票の投票資格は、国政選挙権年齢が満18歳以上に改正されるまで、満20歳以上の国民に認められる。

②被選挙権は、衆議院議員については満25歳以上、参議院議員については満30歳以上の国民に認められている。

③最高裁判所は、外国人のうちの永住者等について、地方選挙の選挙権を付与することは、憲法上禁止されていないとしている。

④衆議院議員選挙において、小選挙区で立候補した者が比例代表区で重複して立候補することは、禁止されている。



 解答は、④です(重複立候補制度が認められているため)。
ただ、感覚がするどい人はもうお分かりかと思いますが、正解が二つあるような気がしませんか。詳しく言うと、選択肢の③がどう考えてもおかしいのです。③をもう一度見てみましょう。

③最高裁判所は、外国人のうちの永住者等について、地方選挙の選挙権を付与することは、「憲法上禁止されていない」としている(括弧引用者)

 確かに、95年の判決で、「禁止されていない」と“言われました”が、これは傍論で触れただけにすぎないので、合憲判決ではありません。それを「合憲判決が出た!」とデタラメを言って騒いでいたのは、頭の悪い左翼だけですよ。外国人への参政権付与は合憲ではなく違憲です。「適当でないもの」を選ぶのですから、③も正解のはずなのですが、これを選んだ人は不正解になるのです。なんという、左翼的出題!しかも、はっきり書かずに濁しているところが下品!
 きちんとした文章能力を持った人間ならば、違憲であることはすぐにわかります。憲法に「国民固有の権利」としっかり書いてありますからね。
 しかし、③では、参政権付与は禁止されていないと書いてある。しかも、それが正解でないということは、「参政権付与は禁止されていない行為である」、つまり、「合憲である」とはっきりと言っていることになります。
 これは、明らかな政治的な意図の刷り込みです。もしかしたら、受験生たちは、「外国人に参政権を付与することは合憲なんだ」と思ってしまったかもしれません。