「ハウルの動く城」のパンフレットを見て思った。というか実際は、以前から他の映画のパンフレットや、解説が掲載されている映画雑誌等を読んでは常に感じていたことなのだが。

 それは、「映画の評価や捉え方が、本当に人それぞれ異なるんだな」ということ。特に、「ストーリーに軸がなくてよく分からなかった」と一般的に酷評されている映画にこの傾向が多い。自分は逆に、そういう映画こそ面白いのではないか、そんな映画を作る監督こそ(映画作りが)上手い監督なのではないかと思う。人間各人考えることは違う。出身地も違えば、育ってきた環境も、今存在している環境も異なる。そんな人たちが同じ映画を観て、同じことを思う。そんな映画ってものすごく単純な映画ではないだろうか。それを否定するわけではない。そういう映画も必要だから。ただ、自分の経験と比較してみたり、自分の信条と照らし合わせてみたり、そうやって映画を観、考え、評価する。価値基準が異なるのだから、観る人によってそれらが異なることが、映画の一つの醍醐味だと思う。

 私が個人的に、そういう映画が好きなだけだろう。色々な意見が出てきて面白いのだ。映画の上映終了と同時に終わるのではなく、その後も映画の意味するところを考えたり、他の人のブログを読み漁る。そういう風に物事を考えられるようになると、小難しい映画も面白く感じられるかもしれない。映画『2046』への自分の評価を読んでいただき、コメントを多数いただけているのも、私と同様、考えることが好きな人が世の中にたくさんいるからだと思う。そう考えると、なんだか嬉しい。