1.「中小企業成長加速化補助金」とは
経済産業省の「中小企業成長加速化補助金」は、直近期の売上が10億円以上100億円未満の中小企業が、近い将来100億円を売り上げて地域を代表する企業に成長するための投資を支援する補助金です。上限額5億円(補助率1/2)と規模が大きい補助金であり、事業実施期間も交付決定から24カ月以内と長くなっているので工場建設など大型の設備投資が可能であること、建物費(新築、増改築とも。土地代を除く)も対象になる点が大きな特徴です。
農業生産物自体の生産を除くすべての事業が対象になります。農業も2次産業、3次産業に対する投資は対象になります。また、直近期の売上が10億円を下回てっいる企業でも前期には上回っていた場合は直近3期分の決算内容により応募できる場合があります。
2.「売上100億円企業」の創出に国が本腰
経済産業省が2023年と2024年に「中小企業の成長経営の実現に向けた研究会」に委託した調査報告書は、星野リゾートが、温泉旅館として創業しながらも、買収した事業を事業再生しながら業態を拡大し、今では世界のリゾート事業に投資し、M&Aを行う企業に変容(トランスフォーメンション)した例や、(株)スノーピークが、金物問屋として創業しながらも、アウトドアレジャー製品のメーカーとして業態を拡大し、オリジナリティのあるヒット製品を生み出し、世界に販路を広げている例を挙げています。
報告書はその上で、売り上げが100億円を超える企業の特徴として、①「地域仕入れ高」が高く地域産業を牽引し、②海外にビジネスを広げ、海外での売上高が高いことを指摘しています。
報告書は結論として、今後急速な人口減少が見込まれる日本において、近い将来売上100億円を上げる企業が地域の産業を牽引し、世界の市場から売上を獲得することが日本の産業の発展には不可欠だとして、これまで比較的小規模な中小事業者を主な対象としてきた経済産業省の施策を、売上数十億~100億円の「中堅企業」にも広げることを提言しています。
3.経済産業省の「100億宣言」ホームページが今年2月にオープンしました
今年2月にオープンした経済産業省の「100億宣言」ホームページ(https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/100oku/index.html)は、この報告書の提言に基づいたものです。「100億宣言」とは、中小企業の皆様が飛躍的成長を遂げるために、自ら、「売上高100億円」という、経営者の皆様にとって野心的な目標を目指し、実現に向けた取組を行っていくことを、宣言するものです。
具体的には
1. 企業概要、
2.企業理念・経営者の意気込み、
3.売上高100億円実現の目標と課題、
4.売上高100億円に向けた具体的な措置(取組)を記載します。
「100億宣言」の申請は「成長加速化補助金」の申請や「経営強化税制の拡充措置(優遇税制)」を受けるための必須要件です。受理された「100億宣言」は5月頃開設予定の「100億宣言ポータルサイト」で公開されます。製造業、卸・小売業、サービス業の記載例(サンプル)が公開されています
最低投資額は1億円(補助金5000万円)です。一定の賃上げ要件を満たす事業計画が求められ、賃上げが未達の場合、未達割合に応じて補助金の返還が求められる点には注意が必要です。
工場の新築・増改築、倉庫の建設、新製品の開発・製造、あるいは量産化のための新しい機械設備の導入など幅広い設備投資を補助します。船舶や公道を走る車両、パソコン・タブレットなどの汎用製品が対象にならない点は他の多くの補助金と同様です。
「経営力」は、売上100億円に向けた中期ビジョン・計画を示した上で、本事業はその実現のために戦略的な必然性があり、本事業がどのように企業の成長を加速させるのか、結果的に近い将来どのような経営目標を、どのような経営資源で実現するのかを、企業の内部環境・外部環境(仕入れ先、取引先、最終製品の市場動向、競合)を踏まえて論理的に説明することが求められます。
「波及効果」では、自社の業績拡大が賃上げや、地域仕入れの拡大や地域における価値創造に資する事業であるか、自然災害や感染症、サプライチェーン寸断などに対するレジリエンス、女性活躍や仕事と育児・介護の両立などで地域のモデル企業となる取り組みを進めていることが求められます。
「実現可能性」では、経営体制、財務状況、金融機関のコミットメントが求められます。
6.早めにご相談ください
公募要領によると事業計画書は35ページ以内で作成する必要があり、相当な準備と書類作成が必要です。
弊社は、
①企業理念、経営ビジョンの策定からご支援します。
②売上100億円に向けた補助事業として何を実施するのが適切かを、お客様の事業内容や経営状況、業界の環境、顧客や社会のニーズを踏まえて、お客様の立場に立って考えます。
③業種は問いませんが、自社ブランド製品の開発・量産・拡販により下請けからの脱却を図りたい製造業など、さらなる成長に向け大型の投資が必要な企業の経営者様には特にお役に立てると思います。
高尾コーチング&コンサルティング 代表 高尾将嘉
(中小企業診断士、認定経営革新等支援機関)
電話070-5554-0990 メール n-takao@nifty.com














