すごく久しぶりに、Aくんにメールをした。
ちょっと前にメールしたい内容があった。
どうしようか迷ってて、でもしたいからした。
ついでに、「私もいい匂いさせなきゃかなぁ(笑)」と送った。
そうしたら、「ちなつちゃんは、肌の匂いを楽しむから」と帰ってきた。
なんで彼は、私を喜ばせることがこんなにうまいんだろう。
いつも思う。
彼の言葉で、天国にも地獄にもなる。
だからって、私たちは互いに「好き」とは言わない。
1年後に再会しようが、こんなやりとりをしようが、
それは言えないし、私も言うつもりもない。
言われたら言うかもしれないし、
それを伝えたくなることもある。
でも、言うべきことではないんだ。
彼はどこかできちんと線を引いているくせに、
まさかと思うようなところで腕を掴んでくる。
それが素晴らしい距離感で、そこがとても好きだった。
これ以上はないというところを何度も何度も踏み越えて、
気がついたら最初とは違う場所に立っていた。
私たちは愛人でもなければ恋人でもない。
だからって友人でもないし、ただの知人でもない。
なんなんだろうとは、いつも思う。
あの美しい横顔を見るたびに、思う。
苦しさはない。
焦がれることもなくなった。
悲しむことも悩むこともなくなったぶん、
浮かれることも幸せだと感じることもなくなった。
いつかはわからない。
でも、長い時間をかけて、失った。
これが失恋なのだろうか。
わからない。
こんなやりとりをしていても、失恋なのだ。