当初40万円くらいと申告していたが、結局、その倍である88万円の使い込みが発覚した夫。





青年会の通帳と収支決算報告書を見比べれば、横領額が40万円ではないことなんてすぐに分かるのに、どうしてこの期に及んで誤魔化そうとするのか。





私が精査しないとでも思ったのか。





それでも決算報告する時までにはお金を揃えておかないといけないのに、私に発覚するのが40万円だけだった場合、残りのお金はどうするつもりだったのだろう。





夫の考えがよく分からない。





きっと、うそをつくことに慣れ過ぎて、先のことなんて考えない、その場凌ぎのうそが染み付いてしまっているんだろう。





それにしても、1年目の決算報告の時はどうやって乗り越えたのか。





夫に確認すると、





「会長が決算報告書を持ってくるだけで良いっていうから、通帳は持って行ってなかった。」




とのこと。






1年目は真面目に会計していたという答えを、せめてもの救いで期待したが、即打ち砕かれた。






本当に救いようのない夫。










私「夫のしたことは犯罪ってことは分かるよね。」





夫『はい。』





私「私、何回も使いこんでないよね?て確認してたけど、夫はそれをどういうつもりで聞いてたの?」





夫『ドキッとしてた。早く元に戻しておかないと、もう止めないとって思ってた。』





夫『戻すためにはパチンコで勝つしかないし、止めたと決意しても、手元にお金があるし、翌日には気持ちがぶれてしまっていた。』





私「人のお金に手を出すことだけはしないって信じてた。」





夫『ごめんなさい。』





私「今日、泣いてる私に子どもたちが駆け寄って慰めてくれてたけど、その原因を作ったあなたは、それを見てどう感じた?」





夫『本当に申し訳ないと思った。』





私「子どもたち、何にもしてないのに犯罪者の子どもになるんだよ。」




やっぱり子どもたちのことになると、涙が我慢出来なくなる。



夫のしたことが世に出たら、何も悪くない私たちも肩身の狭いをしていかなければならない。




夫と同じ組で子どもたちと同世代の子がいたら、その内、この話題でいじめに合うこともあるかもしれない。




そう考えると、まるで、1人広い宇宙に放り出されたかのような、不安で苦しくて心細くて、どうしたら良いのか全く分からない感情が溢れ出て、もがきそうになる。





私「今回ばかりは私じゃ手に負えないから、義実家にも相談させてもらうよ。」





夫『言うのはおかんだけにして欲しい。親父には言わないで欲しい。』




食い気味で言う夫。



ほら、やっぱり保身に走る。



こっちはこんなに苦しんでるのにね。





私「前みたいな借金じゃないんだよ。」





「私は青年会のことも会計のことも何一つ分からないけど、お義父さんは分かる。」





「私はもうどうしたら良いか分からない。事の重大さから、今回はお義父さんに言わせてもらう。」






夫『・・・・・・・わかった。』








残念な話だけど、私や子どもたちよりも、尊敬しているお義父さんを悲しませることの方が、夫にとって一番のダメージになると思った。








夫なんて、大好きな親父に叱られ殴られ勘当されてしまえばいい真顔