選択肢
今はやめた方が‥
全部あげる
バンドのことを会議で話したら、みんは面白そうだと喜んでくれた。
でもバンドメンバー募集の張り紙をしても問い合わせはないし、もともと学園祭をやるかどうか定かじゃない。
思わずため息をついてるとキイタくんが話しかけてきた。
「もしかしてなにか悩みごと?」
「うん、バンドメンバーのことで‥」
「それなら心配ねーよ。俺さ、いいこと思い出したんだ!俺と同じクラスの守谷が、確か自己紹介の時にベースができるって言ってた気がすんだよ」
「そうなの?」
そこで予鈴のチャイムが鳴った。
朝はもう時間ないから、昼休み一緒に誘おうということでそれぞれの教室に入った。
昼休みにキイタくんの教室に行くと、その守谷くんって人は一番後ろの窓際の席でうつ伏せで寝ていた。
さっそく声をかけてみると、あ、シーズンでB○宣言した人だ。←
「なあ!一緒にバンドしようぜ!そして目指せNO.1!」
守谷くんの肩をがしっと抱き天井を指さした。
「言ってる意味が分かんないんだけど‥で、天井になんかあるの?」
「いえ、そうじゃなくて‥あの、ベース出来るんですよね?」
「ちょっとだけだけど‥」
「じゃあ俺らとバンドしよーぜ!」
「えっと、用件ってそれだけ?」
「おうっ!」
「悪いけど‥‥俺は遠慮しておく」
そう言ってまたうつ伏せになってしまった。
食い下がろうとするキイタくんを教室から連れ出す。
なおももう一度口説いてくる!って教室に入ろうとするキイタくんを止めて、守谷くん、機嫌が悪そうだったから‥というと、そういや、朝は普通だったし、いつもはあんなそっけない態度取るやつじゃないしなーって。
そんなことを考えてると、盛大にキイタくんのお腹が鳴った。
「あれ?ご飯食べてないの?」
「いや、食べたんだけどさー俺って健康だから消化が早いの!」
同 類 が い た w
「そういえば、守谷くん寝てたけど‥お昼どうしてるのかな‥もしかして、お腹減ってる?」
「だから!減ってないっつーの!」
あなたじゃありませんw
「ああ守谷?そういえば最近金欠だって言ってたしな‥」
「そうだよ!きっとお腹がすいてたんじゃない?」
「うーん、確かに‥俺も腹減ってたら元気でねえもん」
「そうだよね、明日何かおやつとか買ってきて‥」
餌付けですね、分かりますw
でもお菓子よりちゃんとしたものの方がってことで、主人公がお弁当を作ることが決定した。
翌日、主人公は二人分のお弁当を作って来て、餌付け。
でも楽しさより将来だ、生徒会や学校側にも反対されてるし、俺は地味に高校3年間過ごしたいんだよってそっこーお弁当食べて、そっこー屋上出て行きやがった。
というか、文章的に1分くらいしか経ってないのによく食べれたな‥w
「あーあ、お弁当作戦‥失敗かあ‥」
「いーやっ!あいつも内心揺れてたはずだ!」
「でも‥」
「じゃあ、こんなのどう?あいつが普段なかなか食べれないようなお弁当で攻略するっていうの!」
「えっでも‥あそこまで拒否されてる上に、お弁当作戦は一回失敗してるんだよ?また食べ物作戦で大丈夫かな‥」
「いやいや、○○のお弁当食って、心揺れないはずねーんだって!絶対あともうひと押しだから!俺たちは前進あるのみ!!」
その自信は一体どこから‥?
「ったく‥‥○○の手作りお弁当、先越された上に取り逃がしてたまるかっつーの‥」
不機嫌そうな顔でぶつぶつ言うキイタくんの言葉はよく聞き取れない。
え、まだ二日目なのにもう脈ありですか?
放課後、主人公たちは商店街の中にあるスーパーでお弁当の材料の買いだし。
「男の子だったらお肉かな。豚の生姜焼きとか‥」
「いや、やっぱりこれだろ」
そう言って手に取ったのは、松坂牛のステーキ肉。
お前も辻先輩と同じかー!!!!!
「ま、まさか?」
「いいからいいから。俺に任せとけって。先週末、うちの手伝いして臨時収入貰ったから今リッチなんだ!」
こんな調子でロブスターとか、次々と高級食材を入れていく。
あの‥家の手伝いでどれくらいこづかい貰ったん?
料理を作る主人公の中で気合いが入る。
さりげなくスーパーの袋を持ってくれて、チャリで主人公の家まで送ってくれる。
キイタくんは真逆の方向に家があるらしく、珍しそうにきょろきょろと見回していた。
「そうだ、今度俺ん家おいでよ。うちの家族に○○のこと話したら、会ってみたいから今度連れてきなさいって言われたし、俺も来てほしいし」
「ご、ご家族に!?どんな話ししてるの‥?」
(っていうか‥なんかそれって彼女を紹介するみたいなんだけど‥)
私もちょうど思ってたところだ。
「ん?○○が企画のパートナーってこととか。めっちゃいい子ってこととか、かわいいってこととか?」
さらっといいやがって!w
あまりにも平然と答えるキイタくんに言葉をなくしてしまう。
そうこうしてる内に主人公の家に到着。
元気よく手を振ってわかれたのだった。
翌日、またもや屋上に連れ込んで重箱に詰めてきたお弁当を守谷くんに渡した。
キイタくんは守谷くんが食べてる間に、食材の話しやらをするけど、主人公がそんなに話したら集中できないってと注意すると少ししゅんとなって話をやめる。
「んで○○!俺のお弁当は?」
「え‥」
「‥‥もしかして、ないの?」
「あ、ごめん。だってキイタくん、昨日は自分のお弁当持ってきてたから‥」
そんなやりとりをしてる間に、守谷君にあげたお弁当は空に。
「ごちそうさま‥」
「そんな~○○のお弁当は食べれないし、守谷はメンバーになってくれないし‥‥俺って‥」
食材のお金はキイタくんが出したのにね;;
そこで主人公のお弁当を差し出すが、それじゃ主人公がお腹すくだろって購買に行ってパン買ってくるって立ち上がった。
でも私のお弁当食べて欲しいし!と言ってもう一度お弁当を差し出すと、嬉しそうにお弁当に手を伸ばす。
「あははっ」
突然、今まで黙っていた守谷くんが笑いだした。
「ど、どーした?」
「バンドなんだけど‥ここまでされてやらないって言えないよ、普通は」
「それって‥」
「うん。俺メンバーになる」
よっしゃキタ-!!!!!!!!о(ж>▽<)y ☆
「ほ、ほんとに!?昨日まであんなに嫌がってたのに‥」
「まあ‥‥弁当も嬉しかったんだけどさ‥二人が大変そうなのに、すっげぇ楽しそうなの見て、なんか‥俺の高校生活、地味に勉強だけで終わっていいのかって思ったんだ」
「だろ!?守谷なら絶対そういうのわかってくれるって思ってたんだって!」
守谷くんはキイタくんの方にちょっと恥ずかしそうに右手を出し、握手。
放課後、さっそく楽器を見にお店に行くと、そこはキイタくんも守谷くんも知ってる店のようで、おっちゃんと談笑してる。
私だけ入っていけない感じ‥と思ってると名前を呼ばれる。
ギターを持ったキイタくんとベースを構えた孝介(守谷)くんがいて、二人で合図して軽く弾き始めた。
楽器のことはよく分からないけど、二人とも楽しそうに弾いていてこっちまで嬉しくなってくる。
演奏が終わると、二人とも満足そう。
「二人ともすごい!」
「大げさだな。まだまだだよ」
「でもさ、キイタというと面白いよ」
「最初から息ぴったりってことだね!」
「ってことは‥この調子ならプロデビューも夢じゃないな!」
「キイタ、さすがにそれは大げさだって」
ずっと昔からの友達だったんじゃないかってくらい、二人は笑っていた。
帰り道は孝介くんとわかれ、キイタくんがまた送ってくれていた。
一時はどうなるかと思ったけどよかったと言ってたら、「今度は最初から俺のために弁当作ってよ」って。
頷くと嬉しそうに約束ねと小指を差し出してきて指きりげんまん。
「孝介の弁当の中に入ってなかったおかず希望ね!」
「いいけど‥なんで?嫌いなおかず入ってた?」
「んーん、単なる対抗心!」
「あははっ‥何それ!」
等身大の恋愛って感じですねーうんうんw
なんか予想以上に和むぞ、こら。←