https://line.me/S/sticker/36031053/?lang=ja&utm_source=gnsh_stickerDetail
本当は、山本さんのように幸せそうな家庭を築いている人を、素直に羨ましいと思える自分でいたかった。
誰かの幸せを見て、心から「いいな」と言える自分でいたかった。
でも今は、自分が失ったものばかりが目に入ってしまう。
そんな自分が、嫌でした。
しばらく話をしたあと、山本さんがふと思い出したように言いました。
「そういえば、ななさん、よかったらLINE交換しませんか?」
「えっ、LINEですか?」
「うん、せっかくこうして会えたのも、何かの縁だと思うので」
山本さんは、穏やかな笑顔を浮かべました。
「佐藤さんとのことで、まだつらいこともあると思うし、私でよければいつでも話を聞きますよ、ひとりで抱え込まなくてもいいからね」
思いがけない言葉でした。
こんなふうに言ってもらえるなんて。
「……ありがとうございます、そう言ってもらえるだけで、すごく心強いです」
「よかった、じゃあ交換しましょう」
わたしたちはスマホを取り出し、LINEを交換しました。
画面に表示された山本さんの名前とアイコンを見つめながら、わたしは少しだけ安心しました。
これから、つらくなったときに話を聞いてもらえる人がいる。
そう思えたことが、ありがたかったのです。
次回へ続きます。
