その夜、布団に入ってからもなかなか眠れませんでした。
目を閉じても、頭の中には佐藤さんのことばかり浮かびます。
昨日まで普通にLINEしていたのに。
いつもなら、こんな時間には何かしらメッセージが届いているのに。
時間が長く感じます。
時計を見ると、午前0時を過ぎています。
「……佐藤さん」
小さく名前を呼びました。
もちろん返事はありません。
スマホを手に取ろうとしました。
でも、また追いLINEを送りたくなってしまう自分が怖くなって、手を止めます。
「明日の朝まで待とう」
そう決めて、スマホを枕元へ置きました。
それから目を閉じました。
――眠れません。
少し眠ったと思ったら、すぐに目が覚めます。
暗い部屋の中でスマホを見る。
午前2時。
もちろん未読。
また眠ります。
そして、午前4時頃。
また目が覚めました。
「……まだ寝てないのかな」
そんなことを考えながら、スマホを見る。
当然、何も変わっていません。
朝になれば。
朝になれば、きっと。
そう自分に言い聞かせながら、いつの間にか少しだけ眠っていました。
そして 朝、 目を覚ました瞬間、反射的にスマホへ手を伸ばしました。
画面を確認します。
新着メッセージはありません。
佐藤さんとのトーク画面を開きます。
昨日の昼間に送ったLINE。
――未読。
「……まだ?」
胸の奥が冷たくなりました。
でも、まだ朝です。
もしかしたら寝ているのかもしれない。
仕事の準備で忙しいのかもしれない。
そう思って、いったんスマホを置きました。
それから時間が過ぎていきます。
わたしは朝の仕事へ行く準備をしていても気が気ではありませんでした。
午前9時。
午前10時。
そして、お昼。
何度確認しても、佐藤さんからの連絡はありません。
未読のまま。
「……おかしいよ」
今までこんなこと、なかった。
もちろん返信が遅い日ならあります。
でも、丸一日以上、既読すらつかないなんて。
胸の中にあった「きっと大丈夫」という気持ちが、少しずつ崩れていきました。
次回へ続きます。