そんな賑やかな空気の中、海斗君が突然わたしの袖を引っ張ります。
「ななちゃん」
「ん?」
「貴将おじちゃん、かっこいい?」
突然の質問に、一瞬固まってしまいました。
「えっ?」
すると今度は唯ちゃんまで
「かっこいい?」
と同じように聞いてきます。
子どもたちは純粋な目でわたしを見つめています。
どう答えようか迷っていると、お姉さんも義兄さんもニヤニヤ。
佐藤さんは
「やめてくれ……」
という顔をしていました。
恥ずかしかったけれど、子どもたちに嘘はつけません。
「うん」
そう小さく頷くと
「かっこいいよ」
その一言で、部屋の空気が一瞬止まりました。
次の瞬間。
「わぁー!」
海斗君と唯ちゃんが嬉しそうに笑い、お姉さんはテーブルを叩きながら大爆笑。
「聞いた!?貴将!」
義兄さんまで笑っています。
一方の佐藤さんは、耳まで真っ赤。
「もう……勘弁してよ」
そう言いながら照れて笑う姿を見て、わたしまで顔が熱くなってしまいました。
初めて会う家族なのに、不思議なくらい自然に笑い合えている。
その温かい空気が、とても心地よかったんです。
でも、このあと――。
お姉さんの何気ない一言で、わたしの胸は大きく揺れることになるのでした。
次回へ続きます。