「ちょっ、姉ちゃん!それだけはやめて!」
佐藤さんは慌ててアルバムを取ろうとします。
でも、お姉さんの方が一枚上手でした。
「ダメダメ」
そう言ってサッとアルバムを開いてしまいます。「ほら見て、これ!」
指差した写真を見た瞬間、思わず吹き出してしまいました。
「えっ!」
そこには高校生の佐藤さん。
制服姿で、今より少し幼い顔つきです。
でも、一番目を引いたのは髪型でした。
「髪、長い!」
思わず笑ってしまうと、お姉さんも大笑い。
「でしょ?本人はカッコいいと思ってたみたい」「姉ちゃん!」
佐藤さんは顔を真っ赤にしています。
「いやいや、高校生なんてみんなそんなもんだって」
義兄さんまで笑い始めました。
「でも、面影ありますね」
わたしがそう言うと
「ほんと?」
佐藤さんは照れくさそうに笑います。
ページをめくるたびに、文化祭や体育祭、修学旅行の写真が次々と出てきました。
友達と肩を組んで笑っている写真。
部活動で真剣な表情をしている写真。
どの写真も、とても楽しそうです。
「青春ですね」
そう言うと
「懐かしいなぁ」
佐藤さんも少しだけ昔を思い出したような表情になりました。
すると、お姉さんが一枚の写真を見つけてニヤリと笑います。
「あっ、これ!」
「……え?」
佐藤さんの表情が一気に固まりました。
「これ、初めて好きな子ができた頃じゃない?」「えー!」
わたしも思わず写真をのぞき込みます。
「違う違う!」
佐藤さんは慌てて否定しました。
「いや、絶対そう!」
お姉さんは楽しそうです。
「この頃、毎日髪型ばっかり気にして鏡見てたもん」
「だから違うって!」
必死に止めようとする佐藤さんを見て、みんな大笑い。
わたしまで笑いが止まりませんでした。
次回へ続きます。