わたしはいったい、どうしたいんだろう。
そんな問いが、胸の奥で静かに膨らんでいきました。
でも答えなんて、すぐに出るはずがありません。
わたしは佐藤さんへ返信しました。
『おはよう☀うん!今日も一日頑張ろうね』
送信すると、すぐに既読が付きます。
『ありがとう😊今日は仕事終わったら電話しようか』
その一文を見て、自然と笑顔になりました。
『うん😊』
そう返してスマホを閉じます。
やっぱり佐藤さんと話していると安心する。
そう思ったんです。
そのまま支度をして仕事へ向かいました。
仕事中は忙しくて、昨日のことを考える暇もありませんでした。
「このまま忘れよう」そう思えていたんです。
でもお昼休みになり、スマホを開いた瞬間でした。通知が一件。
マッチングアプリ。
また裕太でした。
本当なら、もうアプリなんて消してしまえばいい。
そう思っています。
なのに保険を掛けておかないと不安でどうしようもなくて、結局は消しても不安なことが起こるたびにまたインストールしてしまいます。
じゃあ、せめて裕太だけでもブロックすればいい。
そうすれば、もう連絡が来ることもない。
頭では、それが一番正しいことだと分かっています。
でも、そのボタンだけは、どうしても押せませんでした。
復縁したいわけじゃない。
佐藤さんを裏切りたいわけでもない。
ただ。
あの日、終わってしまった恋に、自分の中でまだちゃんと区切りをつけられていなかったんです。
もしマッチングアプリもブロックしたら、本当に全部終わってしまう。
そんな気持ちが、心のどこかに残っていました。
そんな中途半端な自分が、一番嫌でした。
わたしは小さくため息をついて、届いた通知を開いたんです。
次回へ続きます。