そして、ゆっくりと文字を打ちました。

『うん

今、お付き合いしてる人がいるよ』

送信。


すぐに既読が付きました。

でも、返信は来ません。


一分。

二分。

五分。


さっきまであんなに早かった裕太から、急に返事が止まったんです。


何を考えてるんだろう。

そんなことを考えてしまう自分が嫌でした。


気にしなくていい。

もう終わった人なんだから。

そう思えば思うほど、画面から目を離せません。


十分くらい経った頃でした。

ようやく通知が鳴ります。

『そっか、幸せなら良かった』

たった、それだけ。

その短い一文を読んだ瞬間、胸がギュッと締め付けられました。


どうしてだろう。

わたしは今、佐藤さんと幸せなはずなのに。

裕太のその一言が、こんなにも心に残るなんて。


わたしは小さく息を吐きました。

これで終わり。

そう思おうとした、その時でした。

またスマホが震えたんです。


今度は――。佐藤さん。

画面には

『ななさん、今電話しても大丈夫?😊』

その通知が表示されていました。


裕太とのトーク画面。

佐藤さんからのLINE。

二つの通知を交互に見つめながら、わたしはその場で固まってしまったんです。



次回へ続きます。

今回も読んでくれてありがとうございます。