わたしは、佐藤さんだけが大切な男性なんだからマッチングアプリを消そう。

そう思った時、いいねをくれた一人の男性の名前が目に飛び込んできたんです。

胸がドキリと鳴り、そこから目が離せなくなりました。


「裕太」


 ⋯え?

胸がドクンと大きく鳴りました。
思わず画面を見つめます。
まさか。
裕太⋯?
指が震えながら、その通知を開きました。
プロフィール画面が表示されます。

でも、そこにいたのは別人でした。
年齢も違う。
身長も違う。
住んでいる場所も全然違う。
もちろん写真も、わたしが知っている裕太ではありません。

「あ⋯違った」
思わず小さくつぶやいていました。
一瞬だけ。
本当に一瞬だけ。
「もしかして、あの裕太?」
そんな期待をしてしまった自分がいたんです。

違うと分かった瞬間、どこかホッとしたような。
でも、少しだけ寂しいような。
自分でもよく分からない気持ちになりました。
「何やってるんだろう、わたし」


しばらくその別人、裕太のプロフィールをぼんやり眺めていると勤務先の欄が目に入ります。



「え⋯」思わず息をのみました。

佐藤さんと同じ会社。

偶然?

そんなことある?



次回へ続きます。




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