「えっ⋯」
「プレゼントまで用意してくれてたの?」
思わず驚いてしまいます。
「もちろん、誕生日のお祝いだから」
わたしは小さな箱をゆっくり開けました。
箱の中でキラッと光ったものを見た瞬間、思わず息をのみます。
「かわいい⋯」
そこに入っていたのは、華奢なゴールドチェーンのネックレスでした。
トップには、小さなハート。
そしてハートの中央には、深く美しく輝く赤い石。
「ルビー?」
そう聞くと、佐藤さんは嬉しそうに頷きました。「うん、7月の誕生石だから、ななさんに似合うかなと思って」
その言葉だけで胸がいっぱいになります。
わたしはネックレスを両手で丁寧に持ちました。
「すごく嬉しい⋯本当にありがとう」
自然と目が潤んでしまいます。
佐藤さんは少し照れながら笑いました。
「付けてもいい?」
「うん」
椅子から立ち上がると、佐藤さんはわたしの後ろへ回り、ゆっくりネックレスを首に掛けてくれました。
少しだけ首元に触れる指先。
その優しさに、また胸がドキドキします。
「似合ってる」
その一言が嬉しくて、思わず笑顔になりました。
窓ガラスに映る自分を見ると、小さなハートが胸元で揺れています。
このネックレスを見るたびに、きっと今日のことを思い出すんだろうな。
そう思いました。
でも驚いたのは、わたしだけじゃありませんでした。
次回へ続きます。