仕事を終えて家に帰ると、わたしはいつものようにスマホを手に取りました。 

佐藤さんからは、ほぼ毎日同じくらいの時間にLINEが来ます。


 「今日もお疲れさまです😊」

その一言が届くのが、いつの間にか毎日の楽しみになっていました。 


時計を見ると、もうその時間です。

でも、今日は通知がありません。

 「あれ?」

 少しだけ気になりました。


 きっと仕事が長引いているのかな。

 そう思いながら夕飯の準備を始めます。


 でも。

 十分。

 二十分。

 三十分。

 いつまで経ってもLINEは来ませんでした。 


スマホを見る回数が、少しずつ増えていきます。

何かあったのかな。

体調でも悪いのかな。

そんな心配をしていると、もう一つ別の考えが頭をよぎりました。 


昨日、わたしたちは初めて身体を重ねました。 

だから⋯。 

もしかして。 

もう興味がなくなってしまったとか⋯。 


そんな佐藤さんじゃない。 

頭では分かっています。

むしろ一番そんなことをしない人だと分かっているのに、不安になる時って理屈じゃないんですね。


 「考えすぎだよ」
何度も自分に言い聞かせます。
今朝だって、普通にLINEをしていました。 

お互い敬語じゃなくなって、やり取りもしました。
何も変わっていないはず。

それでも。
スマホを見つめるたびに胸がザワザワしてしまいます。


次回へ続きます。

今回も読んでくれてありがとうございます。