約束の日がやってきました。

待ち合わせ場所で佐藤さんと合流すると、二人でそのままベビー用品店へ向かいます。


正直、少し緊張していました。

こんなお店に入るのは初めてです。

入口に立っただけで、どこかソワソワしてしまいました。


「緊張しますね」

そう言うと、佐藤さんも笑います。

「実は僕もです、こういうお店一度も入ったことがないんですよ」

「独身だと、来る機会ないですもんね」

「はい、なので楽しみです」

そう言いながら、お互い少し照れくさそうに店内へ入ります。


店内には、小さな洋服や哺乳瓶、おもちゃ、ベビーカー。

見たことはあっても、こんなにゆっくり見るのは初めてでした。

「可愛いですね」

そんな話をしながら歩いていると、佐藤さんが急に立ち止まります。


視線の先には、新生児用のおむつが並んでいました。

しばらく真剣な顔で見つめていたかと思うと、「え⋯」

と、小さく声を漏らしたんです。

「どうしました?」

そう聞くと、佐藤さんがおむつを指差しながら言いました。

「こんなに小さいんですか?」

あまりにも真剣な顔だったので、思わず吹き出してしまいました。

「赤ちゃんですから」

「いや、分かってるんですけど本当に人間が入るサイズなんですね」

その言い方があまりにも面白くて、二人で大笑いしてしまいました。



次回へ続きます。

今回も読んでくれてありがとうございます。