本当に救いようがないなと思います。

わたしも。

裕太も。


スマホを置いて、大きく息を吐きました。

怒ったはずなのに。

傷付いたはずなのに。

それでも気持ちが揺れている。

そんな自分に疲れてしまったんです。


でも、いつまでもこうしているわけにはいきません。

わたしには考えなければいけないことがありました。


妊活です。

年齢のこと。

子宮内膜症のこと。

今回のMRIの結果のこと。

現実は待ってくれません。


正直、最近少し焦っています。

赤ちゃんが欲しい。

お母さんになりたい。

その気持ちは年々大きくなっていました。


だから思ったんです。

いつまでも裕太に振り回されている場合じゃないって。


好きだから。

忘れられないから。

そんな理由だけで立ち止まっていていい年齢じゃない。

そう自分に言い聞かせました。


そして思い出したんです。

佐藤さんのことを。


病院の日を覚えていてくれたこと。

結果を心配してくれたこと。

わたしの体を気遣ってくれたこと。

優しいなと思いました。本当に。


わたしはスマホを開きます。

佐藤さんとのトーク画面。

数日後には三回目の約束をしました。


よし。前を向こう。

ちゃんと佐藤さんと向き合ってみよう。

そう思ったんです。


裕太のことばかり考えるのは終わり。

少なくとも今は。

そう決めました。

でも、そう決めた直後なのに。

頭の片隅には、まだあの人が居たんです。

本当に厄介だなと思いました。


次回へ続きます。




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