すると続けてメッセージが届いたんです。
『何て返したらいいか分からなかった』
わたしはスマホを見つめました。
そして数秒後。
また通知が届きます。
『俺も余裕ない』
その文字を見た瞬間、何とも言えない気持ちになりました。
余裕がない。
それは本当なんだと思います。
香織さんとのこと。
生まれてくる子どものこと。
実家での生活。
仕事。
きっと色んなことが一気に押し寄せているんでしょう。
でも、だからと言って全部許せるわけじゃありません。
わたしが傷付いたことも。
悲しかったことも。
腹が立ったことも。
何一つ消えないんです。
わたしはスマホを握りしめました。
そして思いました。
この人は昔からそうだった。
悪い人じゃない。
優しくないわけでもない。
でも何か問題が起きると、自分の感情で精一杯になる。
周りが見えなくなる。
その結果、誰かを傷付ける。
今回も同じなのかもしれません。
わたしは大きく息を吐きました。
怒りはまだ残っています。
でも、不思議なことに少しだけ冷静にもなっていました。
そして同時に思ったんです。
わたしは何を期待していたんだろう。
この人に。
何度も同じことを繰り返してきた人に。
何度も傷付けられてきた人に。
それなのに。
それなのに。
『ごめん』
その一言で、少しだけ気持ちが揺れている自分が居ました。
本当に救いようがないなと思います。
わたしも。
裕太も。
次回へ続きます。
何度裕太に嫌な思いをさせられても気持ちが揺れてしまうわたしだけど⋯
このまま裕太にこだわって、時間を無駄にするのはもったいないないと思う気持ちもあります!
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