『都合いい時だけ優しいこと言わないで』

『期待させること言わないで』

『会いたいとか好きとか言うのもやめて』 

『子ども産まれるんだよね?』 

『父親になるんだよね?』 

『だったらまずそっちでしょ?』

 送った瞬間、胸が大きく上下しました。 

でも止まりません。 

何年分なんだろう。 

そう思うくらい怒りが溢れていました。 


『何股もして』 

『同棲してた時のこと親に話して』

『困ったら親に頼って』 

『全部中途半端で』 

『それなのにわたしには好きだって言う』 

『いい加減にしてよ』

送信。 

送信。 

送信。


スマホを持つ手が震えていました。
本当は分かっていたんです。
この怒りは今日だけのものじゃない。
病院の結果だけじゃない。
今まで傷付いてきたこと。
我慢してきたこと。
見ないふりをしてきたこと。
全部が一気に出てきただけなんです。

気付けば涙が出ていました。
泣いているのか。
怒っているのか。
自分でも分かりません。

ただ一つだけ確かなのは。

わたしはもう、笑ってごまかせるところまで来ていなかったということでした。

その時
スマホが震えたんです。
裕太からでした。

次回へ続きます。