翌日の仕事中も少し変でした。
集中しようとしているのに、ふとした瞬間に思い出してしまうんです。
昨日の電話を。
裕太の声を。
休憩中にスマホを見る回数も増えました。
LINEが来ていないか確認してしまう。
来ていない。
少しホッとして、少し残念になる。
そんな自分が居ました。
本当に面倒くさい女だと思います。
帰宅途中にスマホが震えました。
反射的に確認します。
裕太でした。
『仕事終わった?』
たったそれだけ。
それだけなのに、胸が少し跳ねたんです。
わたしはすぐに返信しませんでした。
でも、返信しないままでも居られませんでした。
気付けば返していたんです。
そしてまた他愛もない会話が始まりました。
何を食べたとか。
仕事が疲れたとか。
テレビが面白かったとか。
本当にどうでもいい話。
でも、わたしは気付いていました。
少し前のわたしなら、こんな会話だけで嬉しくなったりしなかった。
少し前のわたしなら、もっと冷静でいられた。
でも今は違う。
少しずつ。
本当に少しずつ。
裕太がまた日常の中に入り込んできている気がしたんです。
そして、そのことをわたしは怖いと思いながらも、どこかで嬉しいと思ってしまっていました。
次回へ続きます。
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