わたしはしばらくソファから動けませんでした。
静かでした。
さっきまであんなに色んな人が居たのに。
今はわたし一人です。
裕太の家から出てきた時の現実感が無い感じがまだずっと続いています。
ぼんやりしながら裕太と出会ったあのグループチャットを思い出していました。
最初はただの雑談をしていました。
毎日くだらない話をして、夜遅くまで笑って。
その頃は、まさかわたしが裕太と付き合うなんて思ってもいませんでした。
懐かしいやり取りばかりが脳裏に浮かびます。
あの頃のわたし達は確かに楽しかった。
そこから段々と距離が近づいて、付き合って、一緒に暮らすようになって。
スーパーへ買い物へ行ったこと。
夕焼けの道をお散歩したこと。
裕太が帰って来なくてわたしがブチ切れたこと。
本当にくだらない日常。
でも、わたしはそんな毎日が好きでした。
そして思い出します。
裕太が自殺未遂をした日のことを。
わたしが言った言葉一つで裕太が自殺を考えるなんて思ってもみなくて、何が起きたのか分からなくて。
怖くて。
不安で。
泣きながら連絡を待ったこと。
あの時は本気で失うかもしれないと思ったんです。だから、助かっていてくれた時は心の底から安心しました。
裕太とわたしの未来は、確かにあの時存在していたのに⋯。
次回へ続きます。