玄関を出ると、外はもう暗くなっていました。
誰も喋りません。
真由さんも。
美咲さんも。
わたしも。
さっきまであれだけ色んなことが起きていたのに、外へ出た瞬間、全部現実じゃないみたいに感じたんです。
しばらく無言で歩きました。
最初に口を開いたのは美咲さんでした。
「終わったんですかね」
誰に聞くでもなく呟きます。
真由さんが苦笑いしました。
「終わってないと思います」
その言葉に誰も反論しませんでした。
終わっていない。
たぶん本当にそうでした。
香織さんにはこれから子どもの問題がある。
裕太には責任がある。
でも、わたし達三人は違いました。
もうそこに居る必要がないんです。
駅へ着くと、真由さんが立ち止まりました。
「なんか変な縁でしたね」
少しだけ笑います。
美咲さんも笑いました。
「本当ですね」
次回へ続きます。
