香織さんが口にした日付を聞いた瞬間、 わたしは言葉を失いました。
その日は、 裕太とわたしが子作りをした日だったんです。
妊活中だったわたしは、日付を全部記録していました。
だから間違えるはずがありません。
「その日……」
思わず呟きます。
香織さんは不思議そうにわたしを見ました。
でもわたしは何も言えませんでした。
頭の中が真っ白だったんです。
すると、 香織さんが少しだけ俯きました。
そして小さな声で言いました。
「実は今日ここに来たのはどうしても話さなきゃいけない大事な話があるからなんです」
部屋が静まり返ります。
裕太の顔色が変わりました。
香織さんは震える手でバッグを握ります。
「先月、結婚の話は無かったことにしてほしいって言われました」
誰も何も言いません。
香織さんは続けます。
「その時は理由もよく分からなくて……」
そこで一度言葉を止めました。
そして
「でも先週、妊娠していることが分かったんです」
その瞬間。
部屋の空気が止まりました。
次回へ続きます。
妊活中だったので、わたしも葉酸はずっと飲んでいました
ビタミンDも
