真由さんは続けます。
「最初は偶然だと思ったんです」
そう言って画面を閉じました。
「でも違いました」
嫌な予感がします。
まだ何かあるんだ。
わたしはそう思いました。
真由さんはバッグの中から一枚の紙を取り出しました。
少し折れ曲がっています。
「これです」
わたしは紙を受け取りました。
そして固まりました。
手紙でした。
裕太が書いた手紙です。
わたしが以前もらったものとよく似た。
いや、似ているどころではありませんでした。
書かれている内容も、言い回しも、伝えたいことも、驚くほど似ていました。
わたしは紙から目を離せません。
真由さんが静かに言いました。
「ななさん」
わたしは顔を上げました。
「これを見た時、わたし思ったんです」
真由さんは少しだけ迷いました。
そして。
「もしかしたら、わたし達が知らない人がまだ居るんじゃないかって」
その瞬間、わたしと美咲さんは同時に顔を上げました。
店内の空気が一気に重くなった気がしました。
まだ居る?美咲さんが小さく呟きます。
「さすがに、それは…」
でも、その言葉には自信がありませんでした。
わたしも同じでした。
ここまで来ると、「もう居ない」と言い切れる根拠がどこにもなかったからです。
そして真由さんは、さらに続けました。
「実は、そのことで確認したいことがあるんです」
次回へ続きます。