「実は、ななさん以外にも連絡を取った人が居るんです」
その言葉を聞いた瞬間、わたしの背筋がぞくりとしました。
「え…?」
思わず聞き返しました。
女性は少し申し訳なさそうな顔をしました。
「勝手なことをしてごめんなさい」
そう言いながらスマホを取り出します。
「でも、どうしても気になってしまって」
女性はスマホを操作しました。
そして一枚のスクリーンショットを見せてきました。
そこには見知らぬ女性とのやり取りが映っていました。
わたしは思わず画面を見つめました。
女性の名前にもサムネにも見覚えはありません。
「この人です」
女性は静かに言いました。
「最初は私も信じられなかったんです」
わたしは何も言えませんでした。
女性は続けます。
「ななさんと会った日の夜、どうしても納得出来なくてそれで色々調べていたら、この人に辿り着きました」
心臓が嫌な音を立てました。
聞きたくない。
でも聞きたい。
そんな気持ちでした。
「最初は私も元カノだと思ってたんです」
女性は苦笑いしました。
「でも違いました」
わたしは唾を飲み込みました。
女性は少し間を置いて言いました。
「その人も、自分が一番大切にされていると思っていました」
頭の中が真っ白になりました。
女性はスマホを見つめながら続けます。
「しかも…」
そう言って言葉を止めました。
わたしは無意識に身を乗り出していました。
「その人、ななさんのこと知っていたんです」
「え?」
思わず声が出ました。
わたしのことを知っていた?
なぜ?
どうして?
女性は静かに言いました。
「だから、その人も会いたいと言っています」
その瞬間。
わたしは嫌な予感しかしませんでした。
次回へ続きます。