理由は簡単です。

似ていたからです。

わたしがもらった手紙と。

もちろん全く同じではありません。


でも書かれている内容も、伝えたいことも、驚くほど似ていました。


女性は静かに言いました。

「わたし、自分だけが特別だと思ってたんです」


わたしは返事が出来ませんでした。

わたしも同じだったからです。

しばらく沈黙が流れました。


そして女性がぽつりと呟きました。

「あと…」

少し言いづらそうにしています。

「ななさんに聞いてみたかったんですけど」

女性はわたしを見ました。

「裕太くんって、急に連絡が取れなくなることありませんでした?」

わたしは思わず顔を上げました。

ありました。


何度も。

わたしと雰囲気が悪くなった時。

仕事が忙しい。

疲れている。

色々な理由はありました。 


女性は小さく頷きました。

「やっぱり」

その表情を見て、わたしは何となく察しました。

この人も同じだったんだと。

女性は少し俯きました。


そして意を決したように顔を上げました。

「実は⋯」

そう言って一度言葉を切ります。

「実は、ななさん以外にも連絡を取った人が居るんです」

その言葉を聞いた瞬間、わたしの背筋がぞくりとしました。


次回へ続きます。