「もう一緒に居たくない」
わたしは言った。
「えっ⋯」
「だからもう一緒に居たくない」
「そうだよね、やっぱり付き合う時にちゃんと言っておくべきだったよね」
わたしが出来ちゃった婚の話をしなければこの話は隠し通す気だったのかと思うとFさんのズルさが嫌になってきた。
わたしは何も言わずに荷物をまとめ始めた。
「なな⋯今はちょっと離れても、お互い冷静になったらまた話そう?」
お互いって何?
あんたは何の動揺もないくせに。
優しそうぶるFさんにイライラした。
「冷静になるか分からない、このまま終わりかもね」
すぐに終わりに結びつけるのはわたしの悪い癖だけど、今回は終わりに結びつけるのも無理ないと思った。
次々に荷物を自分の鞄に詰めるわたしにFさんは視界の外で「終わりとかそんな⋯」とかなんだかんだ言っていた。