「そうだったんだね、親にまた嫌なことを思い出させるのが心苦しいから出来ちゃった婚はしたくないってこと?」

わたしは率直に彼に聞いた。

聞いたのはわたしだけれど、結論を自分で言わずにわたしに聞かせた彼は卑怯だと思う。


「したくないと言うわけじゃない、親にまた辛いことを思い出させるのが申し訳なくはあるけど⋯だけどななの願いも受け入れてあげたい、俺だって二人の子供欲しいと思ってるし、ごめん優柔不断になってしまって」


わたしは頭に血がのぼりそうになるのを堪えてFさんに聞いた。

「Fさんの中ではどの思いが一番強いの?

親に辛いのを思い出させたくない、わたしの願いを叶えて出来ちゃった婚目指す、二人の子供が欲しい」


Fさんは黙り込んでしまった。

三分くらいは経っただろうか。

気まずそうに唇を噛んだりしながらまだ黙ったままだった。


「ねぇ、どの気持ちが一番強いの?」

わたしはもう一度聞いた。


「今は選べないよ、ななとの子供が欲しい、ななのお母さんになりたいって願いを叶えたい、親に辛い気持ちを思い出させたくない、どれもなんだ、選べない」

そう言ってFさんは頭を抱えた。



 続きます