「話続けて」
わたしはかなり暗い表情と声になっていたと思う。
「うん、辛くなったらすぐに言ってね」
今となってはFさんのこのまま優しさも嘘っぽい。
自分が悪者になりたくなくて優しくしているような気がする。
「うん、わかった」
「ありがとう、今回は子供は下ろそうって二人で話し合って納得して下ろしたんだけど⋯やっぱり彼女は下ろしてる本人だから思った以上に辛かったみたいで、精神的に不安定になってしまったんだよね、彼女の場合は內にこもるんじゃなくて外に発散するタイプだったから、俺とのケンカもさらに激しくなって、どんどん言動がおかしくなって、見かねた彼女の親に精神病院に入れられたんだよね、それでこうなったのはあなたにも責任が充分にあるってことで彼女の親に慰謝料を請求されて、弁護士立てて争おうと思えば出来たのかもしれないけど、俺も彼女とのケンカだけでかなりキツかったから、これ以上争うよりは慰謝料払ってもう終わりにしたいと思って払ってそれで彼女とはそれで終わり、その時母親に泣きながらこれから先、結婚前は避妊だけはちゃんとしてって言われて、その時の母親のいたたまれない顔が今でもすごく目に焼き付いてるんだよ、だから出来ちゃった婚なんて言ったらあの時のことをまた親に思い出させてしまうんじゃないかと思うんだよね⋯」
お互い快楽に任せてやった結果妊娠して、Fさんは親に迷惑掛けたって話だよね、と言おうかとも思ったが、これからの為にわたしの妊娠のためにその言葉は飲み込んだ。