「それはまずいよ」

「ななさんが寂しさからそういうことを言ってるならそれは良くない」

などど拒否していたFさんだけれど、正直迷っているのが見て取れた。


「まずいのも分かってるし、寂しさからじゃありません、Fさんがいいんです、わたしは今Fさんがいんです、それともわたしそんなに魅力ないんですか」

心から思っていたことだから言葉はスラスラと出て来た。


「わかった、じゃあ行こうホテル」

Fさんの目に力がこもっていた。


きっとゴム付けられるか外出しだろうけど、妊娠の可能性があることが出来ることがわたしの中で嬉しかった。

というか少しホッとした。

彼くんと言う妊娠出来る可能性を失っていた今、新たな可能性がすぐに出てきたことに安心した。


 

 



わたしたちは少し歩いて一般的な感じのラブホテルに入った。

そしてFさんとのセックスも一般的な感じのセックスだった。

ゴムは付けた。


他人がどんなセックスをしているのか知らないけれど、わたしが今まで経験してきた中では一般的なセックスだった。

実際は一般的より少し下かもしれない。


だけど恩人だと思って特別視していたFさんとのセックスが並以下だったなんて思いたくなかった。


「すごく気持ちよかったです、Fさんのこと好きになっちゃったかもしれません」

だからわたしはFさんとのことが済んだあとにこう言った。

ずるいと思うけど、妊娠する可能性は繋ぎ止めておきたいから。