朝食がきて、食べようとすると涙がとまらない。

半分だけ無理やり流し込んだ。


産科の先生は毎日訪室して、娘の状態を教えてくれていた。

私はもう決めていた。

土日はもしかしたら先生が来ないかもしれない、モヤモヤを引きずって土日を過ごすのは無理だから、今日先生に聞こうと。


いつものように朝食がおわり、しばらくして、先生が来てくれたが、私の顔は真っ赤で目が腫れていた。

先生は「どうしたの!?」と少しびっくりした様子だった。

私は赤ちゃんが保育器のなかにいて頑張っていること、先生たちがいて安心していることを伝え、どうしても顔をみると、ダウン症を疑ってしまうことを声にならないくらい震えに震えた小声で伝えた。

先生は「退院までには伝えようと思っていた」と。

私のなかで、ダウン症は確定した。

そしてどん底に一瞬落ちた。

夕方家族と一緒に先生から話をきくことになった。


先生と話が終わった後も涙と鼻水は止まらなかった。

不安が強すぎて自分が惨めで可哀想だと思った。

でも娘がいたから、私はお母さんになれたし、娘には自分自身を惨めに感じてほしくはなかった。

夕方の話を聞くために家族に都合がつくかどうか確認の連絡をした。

私は冷静を保とうとすればするほど、声が掠れてしまうが、家族の反応は動揺は少なく冷静だった。

夫に連絡したときは、いつも通りに話せた。


夕方、先生からは今までの経過と現状とダウン症の検査についての説明を聞いた。私だけ泣いていた。夫は質問することなく、淡々と聞いていた(後で聞いたがほとんど理解できておらず、ダウン症と思っていないため話についていくだけで精一杯だったらしい)。家族は積極的に質問していた。


どん底に一旦落ちたが、幸いなことに私には協力的な家族がいるので救われたし、今も救われている。