宙組公演初日から2日前の昨日,公演のポスターが出ていた.

 ポスターやチラシの類は公演の宣伝のために作成し掲載・配布するものだろうが,大劇場のチケットの販売もとうに終了した今になってポスターを公開しても意味はあるのか?

東京公演も友の会関連のチケット販売は終了,一般前売開始が来週であり,これから1週間足らずで方々にチラシを配って宣伝しようという意図がないのは確かだろう.


 このポスターは宣伝のためではなく,公演の記録として空欄を作らないためだろうと推測する.

将来的に,宝塚歌劇団公式ホームページの公演バックナンバーに宙組の当該公演のみポスターがなければ,「事件」を知らぬ未来の宝塚歌劇ファンが

「宙組に何かあったのでは?」

と不審に思い,新聞やネットで当時の宝塚歌劇団宙組を調べ「宙組問題」に辿り着くかもしれない.(その頃には,96期虐め裁判のように「宙組問題」を扱った書籍も出版されているのではないかと思う.期待も込めて.)

 そして,当時,宙組で誰が何をして誰を自死に追い詰めたか,その後の劇団や親会社の対応がどうだったかを知った未来の宝塚歌劇ファンの中には,それまでのように楽しんで宝塚歌劇を見られなくなり,そっと離れていく人もいるだろう.(あくまで,ファンが世代交代するまで宝塚歌劇団が存続できればの話だが.)

 ポスターを公開し,「通常通り」公演したように見せかけることで「宙組問題」をなかったことにしたい,できるだけ記録を残したくない…そんなところだろうなと思う.