「宝塚歌劇団宙組団員自死事件」合意締結後の記者会見において,阪急阪神ホールディングス嶋田泰夫社長のたまわく,


調査やヒアリングなどの過程において、例えば厳しい叱責が仮に悪意はなかったとしてもハラスメントにあたることもあるという気づきそのものが劇団員にもなく、そしてわれわれが何よりもそれを教えてもいなかったということを改めて認識した。」(NHK news webより引用)


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240328/k10014403941000.html


 つまり,「当該劇団員(タカラジェンヌ含む)は推定年齢20代後半〜の成人だが,他人から教わらなくては善悪の判断すらつかない未熟者.」らしい.


 この発言はパワハラ行為が認定された団員だけでなく,ひいては在団する他の劇団員・宝塚OGも大馬鹿だと言っているようなものだった.

 3月28日の劇団側会見を視聴した当初は,嶋田氏の発言は,加害者上級生を庇うことだけを考えた最悪なその場しのぎに思われた.

 

 しかし,嶋田氏の見解は強ち間違いではなかった.

 加害者タカラジェンヌも宝塚OGも頭が足りていない.



宙組公演再開の報を見聞きした宝塚OGの反応(SNS)は,目立つものは一通り読んだ.

宝塚OGの「宙組再開を手放しに喜ぶ」だけのSNSのなんと多いことか.

自死により亡くなった宙組団員やその遺族を気遣った発信をしたOGが,宙組再開が報じられた4月13日以降,1人でも現れただろうか.


宙組公演再開を喜ばしいニュースとして扱っているのは主に彼女ら宝塚OGと劇団・宙組・加害者上級生を擁護する宝塚ファンである.

殆どの報道機関は宙組公演の情報に加えて,必ず,「そもそも何故,宙組は公演を中止しているのか」,「宙組劇団員の自死と上級生等によるハラスメント」,「遺族と劇団の合意内容」を明記している.

各記事のタイトルには「娘役転落死の宝塚歌劇宙組」,「劇団員死亡で昨秋から中止」などとネガティブな言葉が付いているものも少なくない.

つまり,報道機関は少なくとも,宙組公演再開を単純に喜ばしいトピックとして扱っていない.

さらに,これらのニュースのコメント欄は宙組公演再開に対する非難の嵐である.


例えば以下の記事,

https://hochi.news/articles/20240413-OHT1T51054.html


https://www.asahi.com/sp/articles/ASS4F143GS4FUCVL005M.html


https://news.yahoo.co.jp/pickup/6497821


宝塚OGのSNSにおける反応と世間の反応にこれだけの差異がある.

尤も,SNSができるのはOGのみであり,可視化されていないだけで現役タカラジェンヌもOGに酷似した思考なのかもしれない.


疑問に思うのだが…,

果たして,数多いる宝塚OG・現役タカラジェンヌの中に,ニュースを見たり,新聞を読んだりしている人々がどれほどいるのだろうか?

自らより幅広く,より信頼性の高い情報を得ようと努めないのだろうか?

常に,誰かからの指示や説明を待っている状態なのだろうか?


そもそも彼女らは,昨年起こった「宙組団員自死事件」の本質を理解できていないのではないか?

「何故,この頃,劇団が世間から批判されているのか」,「パワハラ行為者に処罰がないことが非常識なのか」,「というより,パワーハラスメントが何故してはいけないことなのか」….


少なくとも上にあげたニュースの類を読んでいれば,宝塚OGは「宙組公演再開を喜ぶだけ」の発信をすることのおかしさに気づくだろう.


宝塚OGのあまりに思慮の浅い言動を見聞きしていると,タカラジェンヌは運営や嶋田氏に馬鹿にされて当然では,と思うようになってきた.