表題の通り,宝塚歌劇ファンを辞めた.

 

 筆者が宝塚歌劇ファンに戻ることは2度とないだろう.

宝塚歌劇団に虐めやパワーハラスメントが存在していると薄々感じ,後に96期虐め裁判も知りながら,10年以上もだらだらと宝塚歌劇ファンを続けていたことも恥じている.



 “宝塚歌劇団宙組劇団員自死事件”における遺族と宝塚歌劇団の合意締結に関する会見(3月28日)の内容はネットニュースや劇団公式ホームページで確認した.

 遺族側・宝塚歌劇団側双方の会見はまだ見られていない.

今週は纏まった時間が取れず,フルでの視聴は早くとも来週になるだろう.


 筆者も注視していた遺族への謝罪方法や謝罪をする人物については,


・加害者の対面での謝罪はなし.

・被災者へのパワーハラスメントに関与した上級生・劇団スタッフは最低でも10人いる.

・その10人のうち,謝罪文を提出した加害者は6人,未提出の加害者の内,ヘアアイロン事件の加害者は提出の意思はあるらしい.

・他の未提出者は不明.


 ヘアアイロン加害者先輩,故人に新人公演直前の2日連続深夜に髪飾りの作り直しを命じておきながら,加害者ご自身は謝罪文提出が間に合わなかったのか.

 自死事件後,半年の猶予がありながら,ご自分には随分甘い…と思うと同時に,努力家だった故人を自死に追い詰めたほどの「宝塚歌劇団の厳しさ」とは一体何だったのかと虚しさすら感じる.

 なかなか手強かったであろう,このヘアアイロン加害者が今後,本当に謝罪文を提出するのか,会見が済んだのを良いことに,結局提出せずに終わるのかまで注視したいが,もう部外者は知るすべがない.



 加害者全員からの謝罪文を受け取っていない時点で合意があったということは,事件から半年も経過したこの時期の謝罪は,遺族にとって然程意味を成さないということだろうと推察する.

 ましてや,謝罪の方法が対面であろうと,お手紙であろうと,社会的にもさして重要でなかった.

何もかもが遅すぎた.


 母君の訴えにある通り,遺族は亡くなった宙組団員の尊厳を守るために,宝塚歌劇団や阪急阪神HDという大企業相手に闘ったのだろう.

ヘアアイロン事件も「事実無根」と隠蔽・捏造し,死後も故人・遺族を侮辱し続けてきた劇団がようやくパワーハラスメントのほぼ全てを認め謝罪した.ご遺族や遺族側弁護士らの働きにより,少なくとも故人の尊厳は守られた.

そして,昨年9月末以降,ご遺族が声を上げなければ,劇団は事件を隠蔽し,狂った宝塚ファンは人の死をもエンタメと言わんばかりに故人やご遺族を冒涜し続け,亡くなった彼女の尊厳は踏み躙られたままだっただろう.


 現段階で,加害者上級生・演出家等に処分(降格・除籍)の予定がないことに納得がいかない宝塚歌劇ファン(元を含む)は多くいるようだ.

筆者もその1人である.

 しかし,ご遺族は加害者の処分までは求めておらず,1つの区切りとしてこの内容で合意に至ったのだから,ご遺族の決断に口出しする必要はないだろう.

 大切な身内を亡くされて直ぐに,話の通じない大企業相手に半年もの長きに渡り,闘い続けることはご遺族の精神に膨大な負担となったことは想像に難くない.

 筆者も,もし身内をパワハラによる自死で亡くしたら,加害者や雇用主に対して声をあげるつもりでいるが,宙組団員ご遺族ほどの成果をあげられる自信がない.

そもそも,半年も闘い続けられず,どこかで心が折れていたと思う.

11月の最初の会見から一貫して,遺族側は会見内容も遺族の訴えも,証拠提出も,さらには加害者の人権保護まで非の打ち所がなかったと思う.

これもご遺族の聡明さと川人氏ら弁護士の実力によるものだろう.



 加害者が処分なしに舞台に復帰することに異論があるならば,後は宝塚ファンが行動を起こせば良い.

 筆者は宝塚ファンを辞め,金輪際,宝塚歌劇を観劇せず,機関誌等の商品も買わず,音楽・動画配信も利用しない.

そうすることで,当該劇団・企業に微々たる利益をもたらさず,劇団内ハラスメント構造に間接的にも加担しないことを心がける.

勿論,筆者の行いが大河の一滴に過ぎないのは承知である.



 さて,終に,宝塚歌劇ファンを辞められたのだから,拙ブログはもはや用無しである.

当初の目的からすると,さっさとブログをやめても良いが,しばらくはブログを残しておこうと思う.

直ぐにブログを削除してしまうと,筆者が誤った情報を載せていた際に,気づいて訂正ができないというのもある.

溜まった下書きもいくつかは公開したい.

 何より,宙組問題が真に終結するまでは,書くことがあるだろうし.


 劇団は加害者の処分はせず,宙組は現体制での公演再開を目論んでいるだろうが,実際問題,それが可能とは思えない.

狂信的宝塚ファンが加害者の復帰を歓迎したとしても,世間はそう簡単に許すものか.



https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240328/k10014403941000.html