「宝塚歌劇依存症からの脱出①」の前に書くべきだった記事がある.


⓪宝塚歌劇依存症からの脱出を試みた動機

 そもそも,現状での宝塚歌劇関連の消費活動が,少なくとも筆者自身にとって、良くないと考えているのは,「消費は意思表示の一つの手段」と考えていることに起因する.


 ハラスメント疑惑がありながら適切な対応をしない劇団の公演を観劇したり,商品を購入したりする行為はその劇団・企業の利益に貢献し,ひいては彼らのやり方を支持することになりかねない.そして,コンプライアンスが問題視される企業を支持することは,筆者自身の倫理観もそのような企業と同程度と示しているようなものだ.


 昨年9月末の“あの事件”の後も観客が減らず,これまで通り経営に影響はないものと見なせば,歌劇団は現状から根本的には何も変えようとしないだろう.観客がどのように複雑な思いを抱いて観劇していたとしても,これまで通りチケットが完売し,座席が埋まりさえすれば表面上は問題ないと捉えられるだろう.宝塚歌劇の構造上,上手く行っていると感じている運営方法をわざわざやめてまで,別の方法に改善しようとは思えないのではないか.


 そう考えると,“あの事件”への歌劇団の対応を非難することと,歌劇団の舞台を観に行くことや商品を購入することは筆者の中では矛盾してしまうのだ.

 それを分かっていながら,宝塚歌劇への未練は残り,観劇はやめても,機関誌や公演プログラムの不買を決心できなかった.そして,配信されて直ぐの花組「激情」の音源を全曲購入してしまい,先月末まで動画配信を解約できなかったのだ…!


 ※尤も,衣食住やインフラに関わることの不買活動が困難であるのは百も承知だ.地理的に阪急電鉄を利用せざるを得ないことも多々あるだろう.

 あくまでも,筆者の意向であり,他の宝塚ファンの行動を咎める気持ちもその資格もない.ご自身が悔いのない選択をなされば良いと思う.


凡例

 拙ブログでは,宝塚歌劇団員自死事件について遺族側が納得できる形で合意書が締結されたと報じられるまで,事件に関連する報道を追従し記事を執筆する予定でいる.


 拙ブログでは基本的に遺族側の意向に沿った表記を心がける.

 既に,被災者・ハラスメント行為者らの芸名はファンにはほぼ知られている.しかし,遺族側が公表しない間は単に“被災者”,“行為者”,“加害者”等と表記し名指しはしない.

 そして,劇団側と合意に至ることを“和解”とは表現しない.(その理由は2月27日会見の質疑応答で遺族側代理人が説明している.)単に“合意に至る”とするのが良いのだろうか….


参考文献等

 参照する情報は各メディアの報道,宝塚歌劇団公式ホームページ,遺族側の報告等である.参照するメディアには一部の宝塚ファンに毛嫌いされている某週刊誌も含む.

 その理由は,最初のヘアアイロン事件報道から現在までに遺族側・劇団側の見解がそれぞれ報じられた結果,本件に関しては,一連の週刊誌報道が(大筋では)どうやら正しかったということが,答え合わせの様な形で明らかになってきたからだ.


 むしろ,劇団ホームページや劇団会見で公表した報告書等に不備や誤りが散見されることは遺族側代理人や専門家の指摘の通りである.

 そのこともあり,筆者のような赤の他人が首を突っ込んでブログ記事にする以上は,情報源を狭く絞らず,様々な情報から総合的に判断していく必要があると思う.

 

 そして,拙ブログ記事にした内容に後日誤りが見つかれば,その都度,追記・訂正を行う.拙ブログをご覧になられた方のうち,内容の誤りにお気づきの際は,コメントでお知らせいただけると幸いである.元の情報を検討の上,妥当と判断したら直ちに訂正する.(その他,文章中の“てにをは”のおかしな箇所なども後で微妙に修正している.)