宝塚歌劇ファンだった筆者が“宝塚歌劇依存症”から脱出するまでの経緯を記録しておく.

 ここでは,“宝塚歌劇依存症”とは,“宝塚歌劇の観劇や劇団が販売する物品を購入することが(少なくとも自身にとって)悪い事だと分かりつつやめられない状態“と勝手に定義する.


筆者について,


 “依存症”という言葉を使う割には,宝塚歌劇ファンとしては観劇頻度は元々少ない方かと思われる.

2013年宙組全国ツアー「うたかたの恋/Amour de 99!!-99年の愛-」が初観劇で,それから2018年月組「エリザベート」まで,年に1〜2回程度,宝塚大劇場公演をメインに観劇を続けてきた.

 観劇以外の消費活動として,宝塚歌劇団の機関誌「歌劇」,「宝塚GRAPH(グラフ )」を偶に購入し,宝塚歌劇の動画配信サービスに加入していた.その他,公演ブロマイドやポストカードなども購入した.

 宝塚友の会も含めファンクラブ等に属したことはない.


 一時期は兵庫県の隣県に住んでいたが,今は宝塚から地理的に遠く離れ,全国ツアーもほとんど開催されないような場所で暮らしている.一応,近所の書店には宝塚歌劇関連の書籍が販売されている.ネット以外の友人・知人に宝塚ファンはほぼいない.


宝塚歌劇依存症脱出の経緯(長い…)


① 観劇に行くことをやめた.


 原因は主に2018年頃から筆者の生活が多忙を極めたため自然と劇場から足が遠のいたこと.加えて,2020年頃からのコロナ禍で公演中止が相次いだことにより,観劇の予定が立てづらくなったことによる.この頃から観劇を予定することのギャンブル性が増したと感じた.

 ちなみに,映画館でのライブビューイングも経験があるが,あまり良さが分からなかった.たとえリアルタイムで公演を観られるとしても,遠く離れた所でやっている公演を大画面で観ることに魅力を感じなかった.


 そのような中で,宝塚歌劇団関連のスキャンダルが週刊誌によく掲載されるようになった.そもそも週刊誌を読まない人間だったので,初期の頃は記事の内容にほとんど無関心だった.


 しかし,2022年の年末に宝塚歌劇団所属の演出家のハラスメントが週刊誌で報じられ,次いで当時の宙組トップスターによる元相手役へのハラスメント,先輩劇団員が後輩劇団員にヘアアイロンで火傷を負わせたことなどが報じられた.この頃からは,流石に内容が深刻なだけに無関心ではいられず,各メディアの報道を気にするようになっていた.


 加えて,これらのハラスメントに関する週刊誌報道に対して,SNSではどのような反応が起こっているかも注視するようになった.残念ながら,演出家原田氏以外は,報道当初はハラスメントを“した”とされる加害容疑者側を擁護し,報道を否定する意見が多かったと記憶している.さらには,当時のトップスターはハラスメント“された”側の元相手役の不在の場であるコンサート中に弁解していたという投稿も見た.


 歌劇団への違和感はこの頃からあった.もし,ハラスメントがあったことが事実なら,劇団による報道の否定や上記のようなSNSでの反応は被害に遭った側に辛い状況を作っているのではないかと思った.

 歌劇団のハラスメント報道があるまでは,自身のプライベートや疫病の蔓延など,自然の成り行きで観劇をしていなかっただけだが,この時点ではっきりと宝塚歌劇を観ないようにしようと決めた.


 が,愚かにも機関誌の購入,動画配信の視聴はまだやめられなかったのだ…!


続く…