はじめまして。

心停止からもう一度はじまった私の「今日」 。
 今日から、このブログを始めることにしました。何から書こうかと考えましたが、やはり最初は、私の人生が大きく変わった日のことから。

 2023年8月13日。53歳だった私は、突然、心停止しました。救急搬送され、高度救命救急センターへ。蘇生後は、ECMO(体外式膜型人工肺)などによる集中治療を受け、心停止後の脳を守るための体温管理も行われていたと、後になって知りました。 
 もちろん、そのときの私は何も知りません。現実の私は、眠ったまま。でも私の中では、不思議な世界が続いていました。

 夢のようで、夢ではないような。現実のようで、どこか違う世界。後になって、それが「ICUドリーム」と呼ばれる体験であることを知りました。
  鎮静のための薬を少しずつ減らしても、私はなかなか目を覚まさなかったそうです。家族は医師から、このまま意識が戻らなかった場合のことや、これからの治療について説明を受けていました。 
  そして――2023年8月18日。私は、目を覚ましました。心停止から5日後でした。 
 
 でも「目を覚ました=元の生活に戻れた」ではありませんでした。 
 その後、ペースメーカーを入れました。そして、低酸素脳症による高次脳機能障害。記憶障害。遂行機能障害。
  現在、第一種身体障がい者、高次脳機能障害で精神障がい者保健福祉手帳2級です。
 写真に写っている手帳を見ると、今でも不思議な気持ちになります。
  心停止する前の私は、整理収納アドバイザー、ライフオーガナイザーなど、暮らしを整えることを学び、実践してきました。

「どうすれば片づく?」 
「どうすれば家事がラクになる?」 
「どうすれば暮らしやすくなる?」 
 そんなことを考えてきた私が、ある日突然、今まで当たり前にできていたことが、当たり前にはできなくなりました。

  忘れてしまう。順番がわからなくなる。いくつものことを同時に進めるのが難しい。だからこそ、以前とは違う意味で「整えること」が必要になりました。

 完璧に片づけるためではなく、今日を安心して生きるために。 
 そして、心停止を経験したことで、もうひとつ大きく変わったことがあります。 

 物に対する気持ちです。

 「捨てる・捨てない」だけではなく、今まで自分の暮らしを支えてくれた物に「ありがとう」と言って向き合う。

 人にも、物にも、過ぎてきた時間にも。そして、今日という一日にも。 

 「ありがとう」から始めてみる。 
 そこから私の新しい整理が始まりました。

 私は今、「ありがとうからはじめる整理」を自分なりの形にしていきたいと思っています。

 がんばりすぎなくていい。
 捨てすぎなくていい。 
 若い頃のようにできなくてもいい。

高齢になっても、障がいがあっても、
記憶に自信がなくても。
自分と家族が安心して暮らせるように、物を整える。
暮らしを整える。
もしもを整える。

 その先にあるのは、「今日を整える」こと。

 2023年8月13日、私の心臓は一度止まりました。そして8月18日、私はもう一度、目を覚ましました。

 失ったものもあります。できなくなったこともあります。
それでも今、こうして「今日」を生きています。 

  だから、このブログでは、ICUドリームのこと。 
記憶障害や高次脳機能障害との暮らし。
 ペースメーカーとの生活。 
片づけや整理収納のこと。
 年齢を重ねてからの「もしも」の備え。

 そして、「ありがとうからはじめる整理」について、少しずつ綴っていきたいと思います。 
 うまくできない日も、忘れてしまう日もある私だからこそ書けることが、きっとあると思っています。 

 人生は、いつ何が起きるかわかりません。だからこそ、昨日ではなく、いつかでもなく、今日を大切に。 

 ここからまた、私の新しい一歩を始めます。どうぞよろしくお願いいたします。

               結城今日子