【デパ地下でのわらしべ長者】 | 座って半畳、寝て一畳

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【デパ地下でのわらしべ長者】

 前回、御徒町にあるデパ地下(食品売り場)で短期バイトをしていた時のエピソードをお伝えし、別なエピソードを思いだしましたので、お時間を拝借させて頂きます。

 

 同級生の紹介で年末にデパ地下の食品街で短期バイトした事が縁となり、留年中は、就職活動もせずに、色々なお店から声を掛けられる度に、デパ地下で短期バイトを繰り返しておりました。

 

 デパートなどのお昼の休憩は、11:00頃から交代で休憩室等を利用致しますが、店舗裏手にある広い休憩室に行くと大勢の店員(ほぼベテランの女性)が、長椅子に腰掛けて煙草を吸っている為、霧の森に迷い込んだような錯覚に陥ります。

 

 空いたベンチに腰掛けて休憩をしていると、個性豊かなお姉さん方から、声を掛けられて、噂話・愚痴・お悩み相談などの相手をしていると、自然と仲良くなり、顔見知りも増えてはなし相手(若手からベテラン)には、困らなくなっておりました。

 

 特にお昼時に、昼食用にお総菜を購入する為、様々なお店を回ると、顔見知りのお姉さん方から、お惣菜を詰めたパックを渡されるので、お金を払わずに沢山のお惣菜を手に、社員食堂でライスだけ注文して、お昼ご飯を食べていると、仲の良い若手が近くに集まり、いつもお惣菜もらえるのは、自分だけだった様で、とても不思議に思われておりましたが、学生時代から後援会や先輩に、ご馳走になる習慣(ごっちゃん体質)が身に付いておりましたので、自分にとっては、普通の事でした。

(相撲の谷町文化みたいですね)

 

 相変わらずハム会社からも、定期的にお声がかかり、エレベータ脇に小さな冷蔵ワゴンを置き、ローストビーフ・スモークハム・シャウエッセンを一人で販売しておりました。

 

 時折、他の店舗で顔見知りのお姉さん方が通りかかると、声を掛けて雑談した後、売り物のローストビーフなど少量を包み休憩所で食べてもらっておりました。(店長には、内緒で・・・)

 

 自分が販売していた場所の隣に、人形町で超有名店(いなり寿司&巻き寿司)があり、そこの職人さんが、暇になると自分の所にやって来て、雑談した後に晩酌のつまみにローストビーフを購入しようとしましたが、顔なじみのお姉さんたち同様に、適当にローストビーフや他の商品を包み渡した所、閉店近くに先程の職人さんが、余った材料で作ってくれた、老舗の「いなり寿司や巻き寿司」の折り詰めを大量に渡されました。

 

 まともに購入したらかなりの金額でしたが、「ごっちゃん」体質の染みこんでいる自分は、遠慮なく頂いた所、1人で食べるには、量が多すぎましたので、休憩室に持って行き、なじみのお姉さんや若い子たちと仕事終わりにみんなで美味しく頂きました。

 

 そんな事もあり、老舗のお寿司屋の職人さんと仲良くなり、時々自分が販売している商品を適当に包んで渡し、仕事終わりに大量のお寿司を頂く様になりました。

 

 毎回、食べきれない程のお寿司を頂くので、仕事終わりに休憩室で、顔なじみのお姉さんや若い子とのお疲れさん会が開かれ、みんなから,どうしてこんなにお寿司をもらえるのか不思議がられておりましたが、“ひみつのアッコちゃん”(古すぎて誰もしらね~!)という事にしておきました。

 

 どんな状況でも、楽しめてしまう能力は、体育会系の柔道部で日々血を吐くような過酷な生活を長年送っていたたまものですね。「デパ地下でのわらしべ長者」というお話でございました。