【七転び八起き:ビデオ撮影】

 今回は、ゼネコンをリストラされ、栄養士の専門学校に通っていた時の事をお話したいと思いますので、暫しお付き合い願います。

 

 バブル景気もはじけて、メインバンクである北海道拓殖銀行が倒産し、当社も経営不振の為、36歳でリストラされ、何も資格がなかった事と、20代前半から糖尿病であったこともありリストラされた後の進路に栄養士の専門学校を選び2度目の学生生活を楽しんでいた時、インターネット上で糖尿病に関するアンケートを募集していたので、興味本位で回答した所、数日後に見知らぬ会社から1通のメールが届きました。

 

 現在の様にウイルスや詐欺など少なかった時代でしたので、疑いもせずに開いてみると、先日、糖尿病のアンケートに答えた業者からとある依頼がありました。

 

 糖尿病患者さんへ向けに、病院などで使用する教育用のビデを作成する為、生活編に出演依頼のメールでした。

 

 後日、スタッフの方々と打ち合わせを行いました。

 

 内容は、自宅での日常生活と栄養士の専門学校での学園生活を中心に撮影をするとの事でした。

 

 日常生活の撮影は、問題ありませんが、学校の撮影は、私の一存では、答えられないので、学校の連絡先を教えて、許可を取ってもらい、ビデオ撮影を行う事となりました。

 

 学校側もビデオ撮影には、大変協力的なようで撮影日が決定されてゆきました。

 

 数日前から、撮影のコンセプトや段取りの説明を受けて、撮影当日を迎えました。

 

 早朝(6:00)の登校前から、撮影スタッフが5~6名、自宅に来て、お弁当の作成や、朝食風景を撮影した後、学校での撮影になる為、撮影部隊は、車で学校へ向かい私は、通常通り交通機関で登校しました。

 

後で聞いた話ですが、夜明け前から撮影部隊が自宅に来ていたので、近所の人から母親が質問攻めにあっていた様です。(とうとう事件を起こしたと思われたのかもしれませんね)

 

 学校に到着するとすでに撮影隊は、すでに到着しており、大掛かりな機材の準備をしておりました。

 

 当日、ビデオ撮影がされることがどこからか漏れていたらしく、栄養士科の他、被服科や調理科の学生たちの見物人が大勢廊下にでて、撮影準備を遠巻きに眺めており、絶対に撮影されない他のクラスの女子達が、トイレや教室で一生懸命メイクや髪形をきにして、トイレは、朝の通勤ラッシュの様になっておりました。

 

 授業風景の撮影という事で、学校側と打ち合わせをしていたようでしたが、学校側の協力もあってか、当日の授業内容を食品加工の実習に変更してくれたので、栄養士の養成所の風景が撮影できました。(学校側も良いプロモーションビデオになったと思います)

 

 実習風景の撮影が終了した後は、クラスの仲良しグループとお弁当を食べるシーンを撮影し、楽しく学生生活を送っている様子や別撮りで、私個人のインタビューを撮影し、無事にビデオ撮影が終了致しました。

 

 後日、完成したビデオが送られてきて、見て見ましたが、この映像が全国の病院へ配布され、教育用ビデオとして使用され、卒業後に学校で後輩たちにビデを見せていると思うと、恥ずかしさこの上なく、私の黒歴史へ見事に刻まれまた物事の一つとなりました。

 

 生涯で、自分が主役のプロモーションビデを撮影する事などそうそう無いので、よい思い出になった出来事でした。

人生をかえた転機は

 

 

 

 

 

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