【柔道部物語:夜稽古後のおにぎり】
私が現在勤めている会社には、河口湖に温泉リゾートホテルの数部屋を福利厚生の一環で、数部屋確保しており(素泊まり一泊¥2,500‐)先日、柔道部の同級生と後輩の3名で温泉に行き、昔話に花が咲き、夜稽古後に食べたおにぎりの話題となり、懐かしく感じましたので、おにぎりにまつわる思い出話など、お話をさせていただきたいと思いますので、しばしお時間を拝借いたします。
我々が学生時代(40年以上前)、現在の様にコンビニなどほとんど無かった時代のお話です。
全国大会を目前に控え、レギラーメンバーは、夕方の稽古(17:00~19:30)終了後、夕食を食べた後に、夜の稽古(21:00~23:00)で汗を流していた頃、夜の稽古に参加しない、1年生がマネージャー部屋に集められました。
夜の稽古をしているレギュラーに夜食を用意する為、舎監(住み込みの調理員)にお願いして、夕食時に余ったご飯を廃棄せずにもらい受け、かつお節と醤油をまぶして、おにぎりを作ることになりました。
マネージャーの先輩指導の下、生まれて初めて、おにぎりなる物を作りました。
水を張ったボールから手に水を薄くつけて、しゃもじでご飯を取り各々好きなように握って大皿に盛りつけました。
出来上がったおにぎりは、大小様々な丸い岩のような形で、おにぎりとは、程遠い代物でした。
夜の稽古も無事に終えたレギュラーたちが次々とマネージャー部屋にやってきて、出来上がった、握りこぶしの様な出来損ないの、おにぎりをおいしそうにムシャムシャと食べておりました。
人生で一番食欲の旺盛な年代の柔道部員ですので、大量に作ったおにぎりは、瞬く間になくいなってしまいました。
夜の練習は試合先日まで2週間ほど続きましたので、21:00から毎晩おにぎりを作ることになりました。
初日は、ごつごつとしたこぶし大の不細工なおにぎりでしたが、2~3日も作っているとなれてくる様で、均等な三角おにぎりへと進化し、見た目は、おにぎり屋さんの様にきれいに握れるようになり、鰹節と醤油で味を付けた素朴なおにぎりでしたが、先輩や同級生からの評価も高く、柔道部の集まりなどがある時には、あの時のおにぎりが美味しく、40年以上たった今でも思い出し、あのおにぎりが、食べたくなると言われております。
お陰様で現在では、家族からの評価も高く、おにぎり係として、外出時やお弁当には、おにぎりをリクエストされ、我が家の自慢料理として君臨しております。
「好きこそものの上手なれ」とは、よく言ったものである。

