【柔道部物語:柔道の神様との出会い】

 子供の頃よりテレビや漫画ばかり見ており、運動などほとんどしてこなかった自分が、高校1年生の夏休み明けから、近所の町道場で柔道を始めた為、柔道に関する知識など皆無でした、そんな自分が縁あって、柔道の神様と出会った時の事をお話ししようと思います。

 

 明治時代から続く我が校の柔道部には、史上最強と言われている柔道の神様や全日本チャンピオン(監督)他、オリンピックメダリスト(銀・銅)など多くの先輩を排出されておりますが、柔道の知識が乏しい私は、全く知らずに伝統ある名門柔道部入学してしまいました。

 

 柔道の神様は、現役時代無敗を誇り、プロ柔道旗揚げ後、世界中を回り、プロレス黎明期には、日本中を沸かせた、すごい先生です。

 

 新入生の生活にも慣れた頃、平日にマネージャーの先輩から、先生(柔道の神様)の自宅に伺うように指示を受けました。

 

 お宅に伺うと先生は、庭で植木の手入れ中でしたので、手伝ってからキャッチボールを一緒にして遊んだ後、お昼を一緒に食べる事になりました。

 

 柔道では、多くの学生が指導を受けましたが、キャッチボールをして、遊んでもらった学生は、長い歴史を通じて、自分だけだと思います。

 

 先生とのお昼では、なんと!人生初のローストビーフなるものをいただきました。

 

 どうやって、食べてよいのかわからずにモジモジしていたら、先生が分厚いローストビーフをつまむと一口でムシャムシャ食べて見本を見せてくれたので、私もまねして、おなか一杯頂きました。

 

 先生は、稽古中の厳しい顔でなく、人のいいお爺ちゃんの様な感じで、とても鬼の柔道家とは、思えない一面を見せてくれました。

 

 私が先生の所に呼ばれた理由を、先輩に聞いた所、暇だから1年生をよこすように指示され、ちょうど怪我で練習ができない私が選ばれた縁で、その後、卒業まで先生係となり、柔道以外で神様と行動を共にする機会が出来、4年生でマネージャーを引退するまで、幾度となくお宅に伺うことになり、道場では、見られないプライベートな姿を、近くで感じることが出来ました。(奥様もとても良い人で優しくしてもらいました)

 

 自分が柔道の知識も乏しく、先生の事もあまり詳しくなかったので、近くに置いておくのにちょうどよい存在だったのかもしれませんね。

 

 学生時代は、他の学生よりも、一緒に行動できたことは、大変ラッキーな事なのですが、当時は、面倒なおじいさん位にしか感じられなかったことも、懐かしい思い出です。

 

 自分の柔道部物語は、まだまだ続きますので、機会がありましたら、またのお越しをお待ちしております。

学生時代の部活動

 

 

 

 

 

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