【ヤマザキのロールケーキ】
クリスマス使用で飾り付けられた街中は、キラキラと華やかな雰囲気に彩られて、クリスチャンでもない私でも、ワクワクする雰囲気に心が躍ります。
仕事帰りに、スーパーへ立ち寄り、晩御飯のおかずを物色していると、菓子パンコーナーの所に目をやると、ヤマザキのロールケーキが目につき、子供の頃のクリスマスは、母親がこれをアレンジして、クリスマスケーキを作ってくれたことを思い出しました。
あまり裕福で無かった子供の頃、クリスマスには、ケーキ屋さんのホールケーキではなく、近所のスーパーで購入したヤマザキのロールケーキに生クリームと缶のフルーツで、アレンジし、クリスマスケーキを用意してくれました。
クリスマスのご馳走と言っても、手作りコロッケや胸肉を使用した唐揚げにカレーライス程度でしたが、心のこもった暖かいクリスマスを過ごしておりました。
懐かしくて、手に取ってみると、とても安価な事に驚きましたが、苦しい家計の中で、少しでも、貧しさを参じさせまいと、工夫をしてくれた、親のありがたさを感じ、懐かしさのあまり、かごに入れて購入し、帰宅しました。
夕食の準備をしながら、カレンダーに目をやると、今日が母親の月命日であることに気が付きました。
さっそく、仏壇に懐かしいロールケーキをお供えし、お線香をあげて、食後のお茶と一緒に、ロールケーキを食べていると、クラスメイトに肩身の狭い思いをさせまいと、苦しい家計の中で、工夫してくれた両親の苦労を思うと、柄にもなく視界が滲み、聖なる夜は、更けてゆきました。
今では、３度のご飯や雨風をしのげる場所で、生活できる幸せを感謝し、新しい年を迎えることと致しましょう。
