【自由が丘・モンブランのモンブラン】
秋になると、栗を利用した様々な、お菓子が、和・洋菓子店に並び、うれしい季節になりました。
栗を使用したお菓子の代表は、なんといっても「モンブラン」という方も多く、おられる事と思われます。
カステラ生地に生クリームなど注入し、マロンクリームをお蕎麦のような形状で盛り付けをした、誰もがご存じの洋菓子が日本発祥のお菓子という事を御存じでしょうか?
東京は、自由が丘にあるモンブランというケーキ屋さんが、イタリヤやスイスで昔から愛されていたお菓子のモンブランを日本人の嗜好に合わせて、試行錯誤した結果、現在の形になったようです。
子供の頃から、自由が丘に住んでおりましたので、街のケーキ屋さんのイメージでしたが、店名や代表作であるモンブランが、こちらのお店が発祥である事を知り、いささかビックリしています。
元来、モンブランは栗のペーストに泡立てた生クリームを添えるだけの家庭菓子でした。
その後、それぞれの地域の人々が地元にある白い山「モンブラン」をイメージして作ったと考えられています。
当時フランスで販売されていたモンブランは「メレンゲとマロンクリームを盛り合わせて、コース料理の口直し用にひんやりさせたデザート」という立ち位置でした。
モンブランの創業者は、そこからアレンジし、ジャパンケーキとしての地位を確立させます。
上品な甘みの甘露煮を使用した黄色いマロンクリームを、フワフワのスポンジにのせることで日本人好みのモンブランに改良し、それが戦後日本で広く浸透し、昭和のモンブランは黄色で上品なクリームがスポンジの上にのった形状となりました。
さらに現在では、さまざまなアレンジを加えたモンブランもたくさん販売されていますので、天気の良い日などは、お気に入りのモンブランを見つけに、小さな冒険の旅に出るのも、秋のお楽しみの一つかもしれませんね。
甘党だった、父親の命日も近い事なので、帰りにケーキ屋さんへ立ち寄って、好物の「モンブラン」でも購入する事といたしましょうか?

