私の中1の娘は、

チアリーディングをしていますが、

タンブリングのイップスです。

 

先日、競合高校の生徒でも、

タンブリングのイップスの子を、

YouTubeで拝見しました。

 

半年前に、突然、バク転すらできなくなりました。

 

同じ症状でした。

 

完全にできなくなってから半年、

最近タンブリングコーチを変えて、

エックスアウトという、体を大の字にして宙返りをする技が

できるようにまで回復しました。

 

方法としては、走り出しから全てをルーティーン化したのです。

 

そして、イベント演技構成の中に、

彼女のタンブリングを入れてもらえたのです。

 

しかし、ここからが、イップスの本当の恐ろしさだったのです。

 

イベントのステージの関係上、

通常12mあるところ、10mで技を決めなければならなくなったのです。

 

ルーティーン化して3歩で決めていた技を、

2歩でやらなければならないのです。

 

娘は、またできなくなりました。

 

闇が消えたと思ったら、また闇が押し寄せる。

 

これが、多くのイップスになった選手が、

引退してしまう所以なのかと。

本当にメンタルが持たない。

サポートする方も持たない。

 

涙が止まらず、練習にもならない。

 

そんな娘を見て、私は伝えました。

「もう辞めよう。」と。

「もう苦しむのは辞めよう。」と。

「他の誰かがやってくれるよ。」と。

 

娘は、アメリカで、年長さんからチアを始め、

もうすぐ8年になります。

 

その間も、タンブリング練習は、自主練に近かったので、

そのほとんどを、私が付き添っていました。

 

だから、私が、耐えられなくなったのです。

 

完全にできなくなってから、約半年ですが、

イップスの兆候は、2年ほど前から現れていました。

 

その度に励ましては、ここまでやって来たけれど、

もう限界だと。

 

次の日も体操教室があったので、

行く前に、辞めるつもりで、娘とゆっくり話をしました。

 

「中3の夏の引退まで、体操教室に通い続けても、

最後までできるようにならないかもしれないんだよ。」と。

 

それでも娘は、通い続けたい。と。

ひねりを大会でやりたいんだと。

 

私はその時に気付かされたのです。

あ〜この子は、すぐ泣くから、本当にメンタルの弱い子だと思っていたけど、

私なんかより、全然強い子だったのです。

 

すぐ泣く子は弱い子とは限らない。のだと。

 

苦しんでも苦しんでも、絶対諦めない。

 

今朝、

サッカーワールドカップのニュースを見ました。

 

ゴールを決めた浅野選手は、

4年前に代表入りを逃した日から、4年後を目標にやって来たんだと。

 

本当に強いと思いました。

私は、2年で諦めようとしていました。

なんて弱い人間なんだと。

 

私はもう一度、娘を信じてみようと思いました。

 

コーチとも話してみようと思いました。

 

彼女のイップスの症状を伝えて、

協力を得ようと思いました。

 

彼女は、実は、ひねりの技は、2年半前にもうすでにできていたのです。

技術的には、なんの問題もないのです。

ただ、繊細がゆえに、できなくなったのです。

 

彼女は、何か気がかりなことがあると、

途端にできなくなるのです。

 

例えば、

・私が、タンブリングの動画を、撮ってないと、走っている最中に気づいた時。

・みんながタンブリング練習を終え、自分が最後になってしまった時。

・本当は歩数を2歩でやらないといけないと、気がかりな時。

などです。

 

だから、コーチには、彼女には、

安心して練習に没頭できる環境を、整えてやってほしいと伝えるつもりです。

できるようになるまで、待つから。と伝えてやって欲しいと。

 

そうすれば、また彼女が輝き出すから。

それが例え、できないという結論が待っていようとも。